阪神・藤川監督 大山残留に安ど「内々で」直接出馬していた 「ファンの皆さまとタイガースの歴史が気持ちを動かした」

 阪神の藤川球児監督(44)が11月30日、国内フリーエージェント(FA)権利を行使していた大山悠輔内野手(29)の残留を喜んだ。大阪市内のホテルで行われたOB会懇親会に出席。「すごく強い、大きな駒が自分のところにある」と主砲の決断を歓迎した。4番起用は明言を避けたが「野球には王道がある」とも語り、覇権奪回を大山のバットに託す考えだ。

 虎の主砲が下した一世一代の決断に藤川監督も胸をなで下ろした。

 「ファンの皆さまの気持ちと、これまでのタイガースの歴史が、彼の気持ちを動かしたというか、とどめたんじゃないかなと思います」

 13日に国内FA権の行使を表明してから17日目。大山は長い熟考の末、29日に残留を表明した。藤川監督は「彼が動こうとする歩みを止めてはいけないけれども、僕もタイガースの監督として動かなければいけないところがあったので、そこは内々で動きました」と慰留に向けて“直接出馬”したことを明かし、「僕だけじゃなく、スタッフ、裏方さんを含めて『タイガースとは』という志の下で動いている。彼はもう動けなかったというか、残ることが幸せだと判断したんじゃないか」と大山の心中をおもんぱかった。

 「彼の存在は非常に大きい」と指揮官自身が認めるように、主砲の残留は藤川阪神にとってこの上ない“補強”となる。打線に芯が通るのかと問われると「その通りです」と力強くうなずいた。

 注目される4番起用については「それはまだ分からない。ソフトバンクの近藤選手も4番ではない。非常に効果的な打順に入るので、じっくり煮詰めていきたい。今、決める必要はない」と4番以外での起用にも含みを持たせた。

 一方で「すごく強い、大きな駒が自分のところにある。野球には王道というのがある」とも語り、大山への強い信頼をにじませた。「おのおのの打順で仕事がある。それは時として状況によって変わる。そのあたりも考えながら正月明けくらいまでゆっくり考えます」と笑顔でかわした。

 新たなOB会長に掛布氏が就任し「すごく心強い」と喜んだ。懇親会では壇上で「全てを包み込むようなタイガースの伝統を、来年(迎える)90周年から引き継いでいきたい」とあいさつ。偉大なOBの後押し受け、タテジマの重みを再認識しつつ、覇権奪回へ打って出る。

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