阪神・前川 新庄超え3200万円更改 高卒4年目野手球団史上最高額 来季も結果重視「今年以上の成績を」

 阪神の前川右京外野手(21)が30日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、今季年俸850万円から2350万増の3200万円でサインした(金額は推定)。球団の高卒4年目の野手では、新庄剛志の2200万円を抜いて球団史上最高額。1年だけの飛躍で終わらず、来季以降も結果を求めると誓った。

 緑のネクタイをビシッと締め、終始笑顔の会見だった。前川が大幅昇給でサイン。「1年間、ある程度の数字を残したっていうところを評価していただきました」。新庄を超え、高卒4年目での年俸3200万円は球団史上最高額となった。

 高卒3年目の今季は116試合に出場し、打率・269、4本塁打、42打点。プロ初本塁打をはじめ、グランドスラムなどの印象的な一打も放った。「今年はある程度の数字は残せたかなと思います」。1軍フル帯同を果たしたが、ベンチスタートや途中交代もあり、悔しい思いもあった。

 「全部帯同して、116試合だった。出られない試合はやっぱり悔しい。来年も結果重視でやっていきたい」

 その中で自身に課したのが数字には表れない打撃だった。打率や打点だけではなく、進塁打や投手に球数を投げさせたりすること。「そういうところでも最終的に見たらチームに貢献できる」。岡田前監督が大事にしていたことでもある。“チルドレン”として、藤川政権でもチーム打撃に徹する考えだ。

 1年間の戦いを知り、肉体的にも精神的にも強くなった。同時に弱さも感じた。オフは一人で体幹と体のバランス強化に取り組む。そして、お手本とする大山の残留も29日に発表された。「本当にすごい方。来年も1軍で学べるように、まずは僕が頑張らないといけない」。試合前のルーティンなど、まだまだ吸収しなければいけない。

 昨年は昇給分で香水をご褒美に購入した。今年の使い道は…。「きちんと貯金をして、今後のために自己投資したい」とニヤリ。1年がたち、お金の使い道も大人になっていた。

 来季も勝負の一年。「ファンの方々の期待値とか、求められるものも高くなる。今年以上の成績を全てにおいてあげられるように頑張りたい」。右京の野球人生には夢と希望があふれている。

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