阪神 近本に5年以上の契約提示へ 来季中にも国内FA権取得見込み 流出阻止へ関係者「(大山の契約が)指標になる」

 阪神が近本光司外野手(30)に対して、今オフの契約更改交渉で少なくとも5年の大型契約を提示することが3日、分かった。近本は来季中にも国内フリーエージェント(FA)権の取得条件を満たす。球団は不動のリードオフマンに最大限の評価と誠意を尽くし、慰留に全力を注ぐ。

 “猛虎の顔”を失うわけにはいかない。来オフ、球団にとって最大の懸念事項が近本の去就となる。1軍登録残り145日で国内FA権を取得する背番号5の流出阻止へ先手を打ち、少なくとも5年間とみられる大型契約を用意した。

 今オフには大山が国内FA権を行使し、5年17億円プラス出来高(金額は推定)で残留。球団関係者は「(近本が)単年というのはおかしい。(大山の契約が)指標にはなるでしょう」と語っており、長期契約の提示とともに年俸も今季の推定3億2000万円から大幅な上積みが予想される。

 18年度ドラフト1位で入団した近本は1年目から開幕スタメンをつかむと142試合に出場し、巨人・長嶋茂雄が保持していたセ・リーグの新人記録を61年ぶりに更新する159安打を放った。新人では05年の赤星以来となる盗塁王も獲得。新人特別賞も受賞した。

 2年目以降も安定した成績を残し、3年目の21年には最多安打(178安打)に輝いた。今季は3年連続5度目となる盗塁王を獲得。入団以来6年連続で打撃部門のタイトルを手にした。6年間でチームは全てAクラス入り、23年には18年ぶりのリーグ優勝と38年ぶりの日本一に貢献。チームにとって欠くことのできない存在となっている。

 過去に阪神でFA宣言した選手は今年の原口、大山を含めて32人。国内の他球団に移籍したのは7人で、近年では17年・大和(DeNA)が最後となっている。8割近くが宣言残留を選んでいるが予断は許されない。球団はこれまでも国内FA権取得予定の選手に複数年契約を提示してきたが、昨年は大山が複数年を断って単年で契約。万が一、近本がFA市場に流出するような事態となれば、複数球団による争奪戦は必至となる。

 先月、国内FA権について問われた際には「自分で決めることだと思うので。僕も自分で決めたいと思います」と言及していた。契約更改交渉は今月中にも行われる予定。常勝軍団を目指すチームにとって、引き留めに成功することが最大の“補強”となることは間違いない。近本が複数年契約を受け入れるかは未知数だが、その選択に注目が集まる。

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