阪神・前川“イチロー型バット”でフル出場目指す「振り抜きやすさ」重視で波なくす 今季初めて1軍完走、疲労考慮して軽量化
阪神の前川右京外野手(21)と西純矢投手(23)が4日、大阪市内のホテルで開催された「SSKスタッフ会議」に出席した。今季初めて1軍完走を果たした前川は、来季“イチロー型バット”で全試合出場することを誓った。1軍で走りきるために、疲労を考慮した「振り抜きやすさ」重視の相棒で、波のない打撃を目指す。
前川は今季初めて1軍完走を果たし、次へのステップを全試合出場に定めた。そのためにも、1年間を通して感じた疲労を軽減するため「振り抜きやすさ」を重視してバットを新調。シーズン終盤にも同じ形状のバットを使用していた中、「シーズン終盤は疲れていたのはありましたけど、スパーンとバットが出る感覚があった」と好感触を決め手とした。
今季は116試合に出場し打率・269で4本塁打、42打点と飛躍の1年とした。「今年1年間1軍って、終わってみたら残り30試合ぐらい出てない。出るためにはコンスタントに結果を残さないといけないんで、しっかり体力つけて頑張りたい」。来季さらなる活躍のため安定感を求めた。
新しい“相棒”はバットのテーパー部(中間部)が極めて細く作られた“イチロー型バット”だ。ソフトバンクやメジャーなどで活躍した川崎宗則氏が、イチロー氏のバットをまねて作ったモデル。「疲れなんですかね。振れなくなってきてる」とシーズン終盤に使用していたものからさらに10グラム軽量化。これまでは太めを好みとしていたが、打撃の波をなくすために、より振り抜ける型へ改良を重ねた。
今季以上の活躍で来季前川モデルが作られる可能性もある。SSK担当者は「西勇、才木、梅野に次ぐ選手になってほしい」とエール。前川も「できるように来年1年頑張ります」と意気込んだ。来季4年目となる21歳が新しい相棒とともにフル出場を目指す。