阪神 藤川監督 新人に金言「素直であることが一番大事」「卑屈になっていても誰も助けてくれない」
阪神の藤川球児監督(44)が9日、新人入団発表会見に出席し、9選手へ「素直であることが一番大事」と金言を授けた。壇上で晴れやかな表情を浮かべる若虎たちの大成を願う気持ちに偽りはない。ただ、全員が成り上がれるほど甘い世界でもない。成長の歩みには必ず個人差が生じる。そんな時、覚えておいてほしいことがあった。
「日の目を見なければ、すさんだ気持ちになる時期が必ず来てしまう。そこで卑屈になっていても誰も助けてくれない世界。素直でいることが一番いいと思う」
「素直」とは「ひたむきに練習している姿」と表現した。藤川監督もドラフト1位で入団しながら、「JFK」の一角として躍進するまで雌伏の時を過ごした。「誰かに声をかけてもらわないとスイッチが入らない選手は淘汰(とうた)されていく。卑屈とはそういうこと」。自身の経験を踏まえ、新人たちに前向きな取り組みを求めた。
虎を取り巻く環境は独特だ。常にメディアの注目にさらされ「勘違いしてしまう」と警鐘を鳴らした。「常に自分の道を進んでいく選手が勝ち残っている」。門出の日に真っすぐな言葉を届けた。