阪神・大竹 水風呂冷たくして!珍要求「甲子園ぬるい」来季は“大竹の年”に イニング数こだわる
阪神の大竹耕太郎投手(29)が17日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、年俸6700万円から2300万増の9000万円でサイン。球団側に「甲子園の水風呂がぬるい」と水温を下げるように“珍要求”をしたことを明かし、大竹節で笑いを誘った。今季は自身初の規定投球回に到達し、2年連続2桁勝利を達成。来季はイニング数にこだわり、先発陣で1番の活躍を見せることを宣言した。(金額は推定)
会見開始1分で会場は笑いに包まれた。「球団側へ要望したことは?」。大竹の回答は、意外なものだった。
「甲子園の水風呂が夏にぬるいって。(要望したのは)僕だけじゃなかったみたいでしたけど、それは言わせていただいて、『すでに冷たくなるように発注済み』と言っていただきました」
特に、先発陣にとっては最重要案件だ。登板日が週に1度のため、「才木、村上もいつも一緒に長風呂してる」と練習後に交代浴をすることが多い。シーズン中、京セラドームの水風呂で衝撃を受けた。「京セラってすごいんすよ。キンッキンなんで」。その冷たさを体感して甲子園に帰ると、どこか物足りず。「寒暖差はあった方がうれしい…。効果も高まるんじゃないか」とコンディションのためにも譲れない“珍要求”だった。
細かなところに気を配るのも、来季への気合の表れだ。リーグ優勝、日本一の目標を掲げた上で、堂々と宣言した。「チームで1番、先発陣で1番の活躍。『2025年は大竹の年だったな』と言ってもらえるような、投手陣、先発陣を引っ張っていけるような成績を残したい」。昨季は村上、今季は才木が圧倒的活躍を見せ、「モヤモヤする悔しい気持ちに今年もなりました」と一層の奮起を誓う。
今季は11勝を挙げ、現役ドラフトで移籍してから2年連続2桁勝利となったが、球団からは「3年連続してやって一人前」とハッパをかけられた。その中でこだわりたいのはイニング数だ。144回2/3を投げ、プロ7年目で自身初の規定投球回に到達したが、満足はしていない。「才木くらい投げていければ」と167回2/3を投げ抜いた右腕にも刺激を受けた。
育成ドラフト4位でソフトバンクに入団し、ここまではい上がってきた過程を「積み重ね」と表現する。オフは新しいトレーニングを取り入れるなど、向上心も尽きない。「1週も飛ばされないようにという気持ちは常に持って、何年目であろうが、どういう立場であろうがやっていきたい」。悔しさをバネに、来季は大竹イヤーにしてみせる。