阪神・畠 全力G倒「倒さないと優勝はない」虎カラーネクタイで古巣へ恩返し宣言 近大後輩・佐藤輝と共闘や
現役ドラフトで巨人から阪神に移籍した畠世周投手(30)が19日、西宮市内で入団会見を行い、古巣との対戦に闘志を燃やした。タテジマの一員となり右の中継ぎとして期待がかかるが、猛虎のV奪還へ向けて打倒Gを堂々と宣言。「とてもお世話になろうと思います」という近大の後輩・佐藤輝との共闘で、きつ~い恩返しを食らわせる。
タイガースカラーのネクタイが、猛虎への忠誠の表れだった。リーグ覇者・巨人から、永遠のライバルへの移籍となった畠。「1位である読売ジャイアンツさんを倒さなければ優勝はないと思っているので、そこへ向けて全力でぶつかれるように」。気持ちの切り替えができていることを、頼もしい言葉で証明した。
同期入団だった巨人・吉川を封じ込めることも誓った。対戦したい相手として名前を挙げ「(2位の)自分より上の指名、ドラフト1位なので、下克上じゃないですがしっかり倒してやりたい」と宣戦布告。今季チームトップの打率・287を残した不動のレギュラーに仕事をさせないことが、勝利への献身になるとにらむ。
昨年の現役ドラフトで巨人へ移った馬場からは、練習量などの情報を聞いて「結構、ビビってます」と苦笑。「走る量が多いよと。昔のジャイアンツのキャンプみたいと聞いて、『それが帰って来るのか…』という想像をしてました」と“一抹の不安”も打ち明けた。
マウンドに上がると、援護射撃をしてくれる後輩もいる。佐藤輝には現役ドラフト直後に連絡。21年6月、ルーキー時代の佐藤輝には甲子園でアーチを浴びたが、味方に変わると「一発というのは魅力があるので、打開する能力を自分が投げている試合で発揮してくれたらうれしい」と見方も変わる。
藤川監督が示したリリーフ起用の方針にも呼応。「中継ぎということでいくので、50試合であったり、勝ちパターンに入っていけるように頑張っていきたい」。新天地での伝統の一戦、虎党からの大声援を力に変えて、古巣相手に躍動する。
◆畠 世周(はたけ・せいしゅう)1994年5月31日生まれ、30歳。広島県出身。186センチ、82キロ。右投げ左打ち。投手。近大福山、近大を経て16年度ドラフト2位で巨人に入団。プロ初登板初先発は17年7月6日・広島戦で勝敗なし。新人だった17年に6勝をマーク。21年には先発とリリーフで52試合登板。24年12月の現役ドラフトで阪神移籍。