阪神・ドラ4町田 サンタになる 母校プレハブ小屋でっかく新調&“光明相模原”の名を全国に
町田サンタが母校にやってくる!阪神からドラフト4位指名を受けた町田隼乙捕手(21)=BC埼玉=が24日、神奈川県相模原市の母校・光明学園相模原高野球場で自主トレを公開した。同校出身2人目のNPB選手となり、クラブハウスのプレハブ小屋を新調するプレゼントを思案中。さらに、スターとなって甲子園出場経験のない母校の名前を広めることにも意気込んだ。
田畑に囲まれたのどかな野球場に、とっておきのプレゼントを贈りたい。クリスマスイブ、町田は思い出が詰まったグラウンドで練習する後輩たちを背に、サンタとなるプランを明かした。
「練習試合の相手とかが来るハウスを新しくできればいいかなとなっています」
バックネット裏にある横3・75メートル、高さ2メートル、奥行き1・85メートルの緑色のプレハブ小屋。両チームの首脳陣の食事や話し合いのために使用されている。テーブルと4人が座れるソファ、ホワイトボードだけが置いてある約4畳の空間だ。
定番のボールなどでないのには理由がある。光明学園相模原高出身のNPB入りは、23年度育成ドラフト4位で西武に入団した金子以来2人目で、支配下選手では初。松崎部長は「形になる物を残したい」とクラブハウスが第1候補となった経緯を明かした。10年以上使用している現在の小屋を監督、部長らはひと回りほど大きく新調することを希望。100万円相当とみられ、実現すればまさに「町田ハウス」となる。
物以外でも恩返ししたい。甲子園出場経験のない無名の母校。町田は「『相模原』って言うと『東海大相模?』ってなる」と阪神・森下らを輩出した同じ相模原市の東海大相模に引け目を感じ、「出身校を聞かれて『光明相模原』って言いづらいというか、名門じゃないので恥ずかしい」と思っていた。ただ、自身が有名になれば、母校の名前を広められる。
同校出身OBには俳優の鈴木伸之がおり、Hey! Say! JUMP・山田涼介は町田の出身地・秦野市で幼稚園から中学までを過ごすなど、地元のスターは多い。町田は「街を歩けないくらいの…ウソっす(笑)」と冗談めかしながらも、「知名度が上がるのはうれしいこと。結果を残したい」と意気込んだ。
NPBは試合数が多いため、現在は体力強化中。この日はティー打撃やネットスローなどで約2時間ほど汗を流し、「仕上がりは早いというか、いい状態」とうなずいた。アピールポイントは「打てる捕手」。スター選手に成り上がり、母校にたくさんの夢を届けていく。
◆町田 隼乙(まちだ・はやと)2003年4月3日生まれ、21歳。青森県出身。186センチ、88キロ。右投げ右打ち。捕手。光明学園相模原、BC・埼玉を経て24年度ドラフト4位で阪神入団。50メートル走6秒3、遠投110メートル。独立リーグ通算17本塁打。座右の銘は「花よりも花を咲かせる土になれ」、「捲土重来」。