阪神・近本 甲斐くぐる!“藤川野球”に応えて盗塁数増へ 地元淡路島で村上と自主トレ公開
阪神の近本光司外野手(30)が28日、地元・兵庫県淡路島の淡路佐野運動公園でチームメートの村上と行っている自主トレを公開し、藤川監督が求める盗塁数増に意欲を示した。ソフトバンクから巨人に移籍した強敵・甲斐も問題なし。今季も2盗塁を決めるなど現在5連続成功中。甲斐キャノンをかいくぐり、4年連続6度目の盗塁王、V奪還を狙う。
7年目となる来季もやるべきことは変わらない。チームに勝利を呼び込むために仕事に徹する。近本が藤川新監督の求める野球に全力で応える。
「(監督から)求められることと、自分のやりたいこと。そこにギャップがあってしまうと、どうしても、うまくいかない。球児さんとコミュニケーションを取ることが一番大事なことだと思います」
今季は141試合に出場して打率・285、6本塁打、45打点。19盗塁で3年連続5度目のタイトルを獲得したが「数は走れなかった」と物足りなさを感じている。ルーキーイヤーの19年には36盗塁を記録するなど、過去3度30盗塁以上をマーク。この数字を一つの基準ともしている。
再び、足を使った攻撃を求めるチーム。今季のチーム盗塁数は「41」で、リーグ最多だった昨季の「79」から大幅に減り、リーグ2番目の少なさだった。藤川監督は「どんどん走れるようになってもらえたらいい」と盗塁数増加を求めている。
指揮官の要望に応えるためにも、強敵を撃破しないといけない。ソフトバンクから巨人に甲斐が移籍した。球界屈指の強肩捕手。ただ、近本は相性抜群だ。21年は二盗と三盗を1度ずつ刺されたが、その後は5連続で成功中。「キャッチャーですごく大きいところでもある。DeNAの山本もそうだし、巨人の岸田もそうだし。走る時にちゅうちょする一つでもある」と分析する。
この日は、淡路島で村上と行う自主トレを公開。打撃練習ではバットのヘッドでハンドボールをたたくなど、年明けからの本格的なトレーニングへ向けて筋肉と骨に刺激を入れた。「(打撃のテーマは)おととしは左手、去年は右手だった。それが3年目になるので。そこからどういうふうにうまく体を使っていくかですね」と、これまでの取り組みを生かしていく。
来季、目指すはV奪還だ。「新監督で新しいチームになる。自分のやりたいこととか、藤川監督のやりたいこと。すり合わせながら求められることをやりたい」。中堅からベテランの域へと向かう31歳を迎えるシーズンも先頭に立ち、再び関西に歓喜をもたらす。