阪神・村上、森下に「3割30本…3盗塁」 森下、村上に「ローテを守り切って、チームで一番勝って」 仲良しコンビ新春対談

 最強タッグ結成や!V奪還に燃える村上(左)と森下(撮影・伊藤笙子)
 今年はいいニュースをたくさん届けるで!気合みなぎる森下(左)と村上
 対談中も笑いが絶えない森下(左)と村上
3枚

 阪神・村上頌樹投手(26)と森下翔太外野手(24)が新春対談で、覇権奪還イヤーの幕開けを飾った。色紙に新年の誓いを力強くしたためた上で、お互いにかなえてほしい目標も発表。投打の軸となるべき存在の2人が、笑いあり、マジトーンありの野球談議を繰り広げて、2年ぶりのリーグ制覇&日本一を目指す新シーズンにかける思いを語り尽くした。

  ◇  ◇

 -村上投手は抱負に「キャリアハイ」と。

 村上「規定到達ではなく、それ以上の160イニングはいきたいなと思っていて。そうすれば、チーム的にもいいと思いますし、リリーフの方々も休ませることができるんじゃないかな、というのがあるので。それくらいしっかり投げられるようにしていきたいと思います」

 -MVPシーズンの成績も超えて。

 村上「自信を持ってやっていきたいですし、昨年ダメだったところをしっかり見直して、今年はやっていきたいと思います」

 -防御率へのこだわりも強い。

 村上「低ければ低いほど勝つ確率は高くなると思うので、1点台にもう一度できるようにやっていきたいと思います」

 -森下選手の抱負は「3割打者」。

 森下「打率というのは、球場は関係ないと言えば言い過ぎで多少は関係しますけど、やっぱり安定的に打てる選手が自分はいいバッターだと思っているので。まずは3割。今はほんとにピッチャーが良くて、なかなか3割打者が出ないような形になってますけど、その中で出すっていうのに価値はあると思うので。そこは1個、目標にしていきたいと思います」

 -3割を打つためにやるべきことは。

 森下「ヒットを打つことが全てじゃないと思うので。フォアボールをとったり、相手が嫌がるようなことをしていく蓄積が打率に影響してくると思うので。安打はもちろんそうですけど、一選手として嫌だなと思われるバッターになっていきたいと思っています」

 -打順へのこだわりは。

 森下「3番でずっと打っていたので、やっぱり上位で打ちたいです。下位で6番とかで打つんじゃなくて、チームの柱として3、4番を打ちたいなという思いが強いです」

 -今年の活躍によっては、26年WBCでの日本代表選出もあり得る。

 森下「あんまり考えてないですね。去年もプレミア12があったことは分かっていましたけど、プレミアを目指してやっていたわけじゃないので。やっぱり優勝を目指した結果、最終的にプレミアに選ばれた、というのがあるので。WBCを目指すんじゃなく、あくまでも優勝を目指して。その中でやれることをやっておけば、評価してくれる人はいるのかなと思うので。出たいのは出たいですけど、あまり視野に入れすぎないようにしたいなと思います」

 -村上投手もプロでの侍JAPANは目指すべきところ。

 村上「(代表ユニホームを)着られるのであれば着たいですし。そういう世界の舞台でやりたいなと思うので。まあでも森下も言いましたけど、WBCが目標じゃないので。やっぱり一番はリーグ優勝、日本一なので。そこに向けてチームに貢献できるようにしていった結果が、そういうところに選ばれるようになればそれが一番なので。そういうのを目標にまずはやっていきたいと思ってます」

 -昨秋のプレミア12、森下選手の活躍ぶりは。

 村上「あんまり見てなくて、結果だけ。台湾とめちゃくちゃ試合してて、前日勝ってたのに、(決勝で)もう一回試合するんやって。勝ったんかなと思って見たら負けてて、アレって」

 森下「一番負けちゃいけないところだけ負けた。それ以外は全部勝った。マジで!」

 -大会中盤まで打率4割を超えていた。

 村上「ちょうど見たときにピッチャーゴロ打ってたんですよ」

 森下「見るタイミングが悪いだけですよ」

 村上「打ってんのをあまり知らなくて。ニュースとかで、『あっ、打ってたんや』という感じで。あと見たのは、牧がバット止めた打球がタイムリーになったの。覚えてるのはそんな感じで。マジで見てない」

 森下「全然覚えてないじゃん。まあ、いいけど。俺も出てなかったら、見てないかもしれないし」

 -2人でJAPANのユニホームを着たら大学時代以来。

 村上「そうですね」

 森下「着られるのであれば、いきたいですね」

 -日本代表の4番を経験して大きくなったと感じる。

 村上「イヤ、ないっすね」

 森下「まだ野球してないしね。野球したら気付くかもしれない」

 村上「…あんまないっす(笑)」

 森下「おい、ふざけんな!」

 -チームメートとしてどういう存在。

 村上「去年自分が投げている試合で、あんま打ってくれなかったので。おととしはいっぱい打った打ったと言ってたんですけど、去年打たなかったので、もう少し頑張ってほしかったです」

 (村上のレギュラーシーズン登板試合で、森下の本塁打は23年4本、24年2本)

 森下「2本打ったら十分です。2本も打ってるんです。0じゃない。何を言ってるのか、ビックリする。やれることはやったっす」

 村上「いや、足りないです。今年30本打つと思うので、自分の時に8本くらい打ってくれると期待してます」

 森下「まあ投手のリズムが良ければ。先発のリズムが野手に影響するので、しっかり投げてくれたら、そりゃ援護します。おととしはほんとにすごかった。自分も新人王を狙ってたんですけど、それ以上の活躍されたので、譲ったんで。新人王取ったのなら、去年ももうちょい頑張ってほしかったな。エースになってもらわないと困るので」

 村上「新人王を譲ったと言ってますけど、票数全然違ったので。そりゃそうでしょう、という感じです。今年頑張ろうと思ってます」

 -お互いの魅力は。

 村上「何事にも一生懸命してくれる。一生懸命ボールを追いかけて捕れなかったら、自分もそれやったら仕方ないと思えます。手を抜いた感じで抜かれたら、いけたやろ!となるので。そこら辺は一生懸命ボール捕りに行ってくれたりしたら、自分もまた頑張ろうという気持ちになりますし」

 森下「良いところ…うーん…」

 村上「あるやろ、いっぱい!」

 森下「年齢あんま離れてなくて、投げてくれてるので、より意識的には頑張ろうという気にはなりますよね。年齢とか関係ないと言いながらも、年齢が近かったり、同期とかの方が、より頑張れと応援する気になりますし。そういうのを含めたら、やっぱ頌樹さんが先発ローテを守っている中でも、年齢は近いので、すごく距離感が近いような、頌樹さんが投げるときはそういう気持ちになるかなと思います」

 -2人からは仲の良さが伝わる。

 村上「普段はしゃべんないんですよ…ウソです。コイツにはホントになめられてます。今年は先輩の威厳を出していこうと思ってます」

 森下「無理だと思います。それは。そんなことはできないです」

 (村上爆笑)

 -2学年違いで大学時代から親交が。

 村上「大学時代にリーグが一緒で東洋大と中央大で対戦してて。大学JAPANで一緒になって話すようになって、仲良くなりました。バスが隣で」

 森下「同じ東都で知ってたので、一番楽かなと思って隣に座りました。最初からひと目見て、この人いけるなと。距離感近く話せるなと」

 村上「なめた後輩が来たなという感じでした」

 森下「なめてはないですけど、結果的にそういう感じに」

 -大学時代の対戦は。

 村上「あんまり覚えてないです」

 森下「確か雨中(雨天中止)になった試合で、頌樹さんから初ヒットだったはずなんですけど、雨で中止になって逃げられました」

 -大学時代の村上投手のボールは。

 森下「まあまあやるんじゃないですかね」

 -森下選手の阪神入団を最初聞いたときは。

 村上「1位なんや、という感じでした」

 -村上投手がいるなと思ってた。

 森下「頭にありました。頌樹さんも1個上で岡留さんもいたので、同じ東都で戦ってたメンバーなのでちょっとやりやすいかなと思いました」

 -頼りになるチームメートに。

 森下「頌樹さんにしっかり投げてもらわないと先発陣もきついと思うんで。1人いるだけでだいぶ違うと思うんで。伊原とかルーキーも入ってきますけど、そこには譲ってほしくないかなと思ってます」

 -お正月の過ごし方で定番は。

 森下「自分は横浜のおばあちゃんの家に、年末年始ずっといるので。おばあちゃんちだけでゆっくりして、その後は野球漬けですね。それがルーティンです。その時にしかほとんど会わないので、顔を出してちょっとゆっくりして」

 -初詣には。

 村上「年末は実家ですし、年始も何もしないですね。ゆっくりしてます。ちょっと日にちがたてば自主トレも始まりますし、体を動かしてる感じです」

 森下「初詣とかも行かないです。あんまイベントみたいなことはしないです。ゆっくりするだけで」

 -森下選手が退寮。村上投手から1人暮らしのアドバイスがあれば。

 村上「アドバイスですか。えっと…なんやろ」

 森下「要らない!要らない!そんなの必要ない」

 村上「スーパーとコンビニが近い方がいい」

 森下「遅いわ、それは。もっと早く言ってほしかった。全然遅い」

 村上「歩いてすぐのところにあれば、めっちゃ楽!」

 -村上投手は家具にもこだわってる。

 村上「家具とかめっちゃオシャレにしてるから。すごいよ」

 森下「家具こだわってるんですか?初耳なんだけど」

 -プライベートの環境が変わる。

 森下「変わらないと思いますけどね。住む場所が違うだけで。野球にも影響しないですし。私生活もむしろ自由になるので、やれることは増えるかなと思いますけど。やるかやらないかは自分次第なので、別に変わらないですね」

 -自炊は。

 森下「しないです!鍋とかだったらするかもしれないです、簡単なので。鍋だけ買おうかな。それ以外はあんま考えてないです」

 -お互いに今季かなえてほしい抱負は。

 森下「ハードル高いの、やめて」

 村上「3割30本…3盗塁」

 森下「それはいけるわ!JAPANで盗塁してるから。1盗塁かましてるから」

 村上「ベストナインを取ってもらえるよう、頑張ってもらいます」

 森下「ローテを最初から最後まで守り切って、チームで一番勝ってほしいですよね。それが最低条件で」

 村上「そのためには打ってもらわないとダメなので」

 森下「防御率1点台だったら全然勝てるからOK」

 村上「昨季は最初、0点台で2勝2敗やった…」

 森下「それはゴメン。ゴメンね」

 -昨季は一緒のお立ち台が1回だけ。

 村上「大丈夫です。それはもう1人だけでいいです」

 森下「俺もいいです!」

 -森下選手は新人時代、初猛打賞の時に2人でお立ち台。

 森下「広島戦ですよね。おととし、だいたい打ったの広島なので。頌樹さんも広島ばっかり投げるから。飽きてるよ、多分」

 村上「マジで一番投げてると思う。大竹さんがめっちゃ投げてるイメージがついてるけど、大竹さんより投げてるから」

 森下「頌樹さんと大竹さんはミーティングしないらしいから、やりすぎて」

 村上「去年もめっちゃ広島に投げたし」

 森下「頌樹さんと大竹さんが投げるときは野手の時間が余ってるから、みんな余裕ある。ゆっくりしてる」

 村上「ヤクルトは去年ゼロやで。巨人は1。ヤクルトは相性良かった気がするんだけど」

 森下「藤川監督は逆を突いてくるんじゃない?」

 -同じ相手と当たるのはメリットもデメリットも。

 村上「当たれば当たるほど、野手の方がいいんかなと思うんですけどね。去年も最初の方、広島から2試合挟んで、広島、広島やったんで。やりやすくなるんじゃないかと思うんですけどね」

 森下「絶対に何回も当たった方が野手は楽よ。嫌な印象を与えればそうだけど、1回あっちにいい印象を持たれたら、次に投げるメリットはないと思う。それを打開できるように頑張ってください!!」

 ◆村上頌樹(むらかみ・しょうき)1998年6月25日生まれ、26歳。兵庫県出身。175センチ、82キロ。右投げ左打ち。投手。智弁学園、東洋大を経て20年度ドラフト5位で阪神入団。23年に最優秀防御率のタイトルを獲得するなど大ブレークしてリーグ優勝&日本一に貢献しセ・リーグMVPと新人王をダブル受賞。24年まで2年連続規定投球回到達。

 ◆森下翔太(もりした・しょうた)2000年8月14日生まれ、24歳。横浜市出身。182センチ、89キロ。右投げ右打ち。外野手。東海大相模、中大を経て22年度ドラフト1位で阪神入団。23年から2年連続2桁本塁打。24年は129試合で打率・275、16本塁打、73打点で前年を上回る成績。同年8月13日・巨人戦でプロ初スタメン4番。24年プレミア12日本代表。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス