阪神・青柳 野球人生分岐点 ポスティング期限迫るも前向く「ベストなプレーができる体を作る」
8日から静岡県沼津市で阪神・青柳晃洋投手(31)が主催する合同自主トレがスタート。依然として移籍先が決まらぬ不安を、青柳は感じさせず練習に没頭した。主催する合同トレ初日から、9人の仲間とみっちり練習。入念なウオーミングアップから、キャッチボール、ノック、走り込み後は集まったファンに即席サイン会。野球人生の分岐点となる1年を「挑む」と表現した。
「本当にいい1年にしたい。違う野球に触れるのも挑戦ですし、違う国に行くことも挑戦。終わってみて最高の年だったと言えるのが一番です」
米大リーグに移籍するためのポスティングシステムの申請が、MLBに受理されたと発表されたのが昨年12月4日。メジャー球団との交渉期間は45日間で、日本時間18日の午前7時が期限になる。あと10日…ではなく、代理人からは「まだ10日もある。市場が動いてくる」と言われた。交渉はここから本格化していく。
88キロの体重を維持したまま「体脂肪を落とした」ボディーは引き締まって見える。申請後はメジャー球を使用してキャッチボールを継続。来たるべき時に備えて「野球をやることに変わりはない。ベストなプレーができる体を作るというモチベーションでやっている」と前を向く。例年にはない早めの仕上げを進める。
「高卒2年目の僕が初めて1軍キャンプに呼ばれたような…。そういう感覚で勝負しなきゃいけないと思っています」と青柳。一度しかない野球人生で挑戦の道を選んだ。雄大な富士山を望むグラウンドに立ち、再確認したのはゼロからの再スタート。日本最高峰の山を麓から見上げ、「はい上がっていく」と誓った。