阪神・今朝丸“球児ロード”歩む 「一番の基本は体」川藤幸三氏ゲキに奮起 “芯”太く息の長い投手目指す

 阪神のドラフト2位・今朝丸裕喜投手(18)=報徳学園=が13日、鳴尾浜球場での新人合同自主トレで球団OBの川藤幸三氏(75)から激励を受けた。「一番の基本は体やないか」とプロでの体作りの大切さを説かれ、改めて体重アップへの意欲を示した。藤川監督も高卒1年目は体の線が細かったが、22年間の現役生活を全う。将来のエース候補も体作りを最重要テーマに掲げ、“球児ロード”を歩み出す。

 まだ朝の冷たい風が吹く鳴尾浜に、いつもと違う緊張感が走った。今朝丸らが新人合同自主トレで汗を流す中、球団OBの川藤氏が来訪。右腕はあいさつを交わすと、声をかけられた。「初めは焦らず、しっかり一日一日を大事にしてやっていけよ」。57歳年上の大先輩の激励に奮い立った。

 今年の最優先事項は体作り。身長188センチで体重77キロとまだ線が細い。川藤氏からの言葉を受けて「まずは体作りをメインで一日一日やっていこうかなと思います」と改めて宣言。入寮後も食事量は増やしているが、現時点ではグラム単位の増量にとどまっている。そこで、今朝丸の目指すべき姿が藤川監督だ。

 川藤氏が今朝丸を見て思い出したのが、若かりし頃の指揮官だった。「あいつ(今朝丸)見てたら、球児の1年目を思い出すわ。あれも細かったからな」。線の細さから“鉛筆の芯”と呼んでいたこともあったという。ただ、徐々に体格が変わると、2年目に1軍デビュー。その後はメジャーにも挑戦し、22年間の現役生活を全うした。

 今朝丸にとっては最高のお手本となる。「体作りの“芯”がしっかりできてきたら、息の長い選手にも近づいてくる。近道じゃないかなと思います」。プロでの目標の一つは40歳まで現役。成人の日に、プロでも成人を迎えるための大ヒントを得ることができた。

 一方でケガをしないための体作りは、すでに備わっているものもある。キャッチボール前には肩甲骨周りを柔らかくし、可動域を広げるためのストレッチを欠かさない。中学時代には大谷(ドジャース)が両手を腰に当て、体の前で肘を平行にする動画を視聴。すぐに自身でも実行し、今では「できます」と即答できるほどの柔らかさになっている。

 まだプロ野球選手としての第一歩を踏み出したばかり。今は基礎を求められているが、目指すべき道は見えている。「自分も藤川監督のように、しっかり継続していってやっていこうかなと思います」。“球児ロード”の第一章は体を大きくすること。川藤氏は体作りからメンタル強化、そして技術の順番で成長すると説明した。今朝丸は一歩ずつ道を切り開く。

 ◆現役20年以上の主な阪神在籍経験のある投手 藤川監督は1998年度ドラフト1位でプロ入りして20年に引退するまで現役通算22年。他に阪神在籍経験があり現役20年以上の主な投手は2003年から11年まで在籍した下柳剛で22年。阪神に限らなければ、中日でプレーした山本昌が32年、西武などでプレーした工藤公康が29年。

 ◆主な川藤前OB会長ゲキ 

 2019年・春季キャンプ チームの陣中見舞いで訪れ「優勝して(いい酒を)飲まんかい!」

 19年・OB会総会・懇親会 球団に向けて「ホンマにええ外国人を取ってください。もう役に立たん外国人はいりません」

 20年・新人合同自主トレ ドラフト2位・井上へ“食育指令”。「しっかり食ったらいい。(体重)100キロでも200キロでもなればいい」

 22年・春季キャンプ 4番争いで注目された大山と佐藤輝へ「ガチンコの勝負をせなアカン」

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