阪神・平田2軍監督 湯浅のブルペン投球に「今年にかける意気込みがボールに移っている。心配したよ。こういう心配はいくらでも」一問一答

 「阪神2軍春季キャンプ」(1日、具志川)

 具志川でもキャンプインし、ブルペンには島本が一番乗り。フリー打撃では小野寺が具志川1号を放つなど、各選手がアピールした。平田2軍監督にとっては、初の具志川キャンプ。施設の充実ぶりに驚きながら、選手やファンと積極的にコミュニケーションを図った。

 平田2軍監督の一問一答は以下の通り。

 -キャンプ初日を終えて。

 「天気が心配だったけど、最後までもってくれて良かったね。初日、いい練習できたんじゃない」

 -練習前には選手に「最後の一歩を大事に」という訓示を行った。

 「そうそう。アップから、前のファーム(監督)の時もメッセンジャーとかさ、今の監督(藤川)もそうだけど、やっぱりいい選手は、もう一歩踏み込むっちゅうことをね。去年はクライマックスで負けて、その前は優勝というところで、優勝の味を知っている選手も多い中で、去年負けたというのはもう一歩足りなかったんや。もう一歩をアップからとか、ノックでもそう。タッチまでしっかりやるとか、ベーランでも、ただアップだけの一歩じゃない。全てにおいてね。最初の一歩はみんな意識するけど、最後のもう一歩踏み込むというところを去年痛感したんでね。去年は1軍にいて、クライマックスで負けた悔しさというのが残ってるよ」

 -セレモニーでは「宜野座組に負けない」という言葉も。

 「もちろんでしょう。宜野座組に負けないというか、ここから当然、戦力として行ってもらわないと困るのでね。そこは競争でしょう。それだけの意気込みでね。いい目してるやんか。キャンプの初日っていうのはさ。いい意味で緊張感があって、選手たちの意気込みを感じるんでね」

 -若い投手のブルペンを見て。

 「いやぁ、心配した。湯浅とかが思った以上に出来がいいので。自主トレから立ち投げで力のあるボールを投げていたけど、座ってあんな球投げると思わないもの。心配したよ。こういう心配はいくらでも。ちょっとブレーキかけてあげたり、今年にかける意気込みがボールに移っているよ。みんなそう。きょう投げた漆原もそうだし、森木とか。森木も良かったよ。他にも津田とか、ピッチャーはやっぱり今年にかける気持ちがボールに乗り移るもんだな。感じるでしょ。君らも。ボーッとみているわけじゃないから。それをいかに持続させながら、波がいつでもあるんでね。それをしっかりと我々とかが、目配り気配りしてあげないといけないと思う」

 -湯浅はキャンプ中にどこかで実戦登板もあるのか。

 「どうなんやろ。そこまではまだ。全然ピッチングコーチとかも話をしてないので。してないのに、きょう40球くらい投げたやろ。力はあるもん。そりゃあ心配になるよ。いや本当に。あまり飛ばしすぎさせないように。そこは今年何とか。何とかっちゅうか、戦力にならなきゃいけないピッチャーの1人だから」

 -訓示では福留氏の言葉を使った。

 「そうそう。俺いつも孝介の話を出すんだけど。孝介が引退する時にファームの選手に一言、送る言葉で言ってくれって言った時に、『自分で自分の限界を作っちゃダメだよ』ということをね。やはり妥協するなという意味よ。最後の1歩を抜くなという意味よ。糸原とか原口たちは知ってるやん。早く来て、準備をして、打ったりしてるところをベテランなってでもやってたからね。なればなるほどやってたから。それを福留や鳥谷たちがやって、それをこの2年間1軍の選手たちやってるもん。近本にしても木浪やほとんどのレギュラー陣は早く来て、遠征先でもエレベーターの前で体幹やったり。これは1、2軍の振り分けじゃないけど、2軍の選手はよっぽど覚悟して、練習、自分の限界に挑戦するぐらいじゃないと、追いつき追い越せない。1軍の選手が何もやってないなら追いつくけど、1軍の選手よりやって、レベルの高いところで勝負してる選手たちだから。その辺はこの2年間でね、1軍の選手たちにもう1回教えさせられた。痛感してますよ。ファームの選手はやるの当たり前の話でね。だから、いつも孝介の話を大事な時には若い選手に伝えるんだけどね」

 -平田2軍監督も阪神在籍40年になる。

 「そうなの?そんなのはもう全然。俺ら、君たちみたいに40年目なんてね、そういう気持ちないんだよ。1年1年がフレッシュな気持ちで、すごい新鮮でね。やっぱりこのユニホームを着ると、もう40年なんかそんなこと一切思わない。若返るもんね。そらそうやろ?君らもやっぱり1年1年さ。年取ってしんどいなって思わないもん。すごくフレッシュになるよ。フレッシュ、フレッシュ、フレッシュ。あったやろ?」

 -糸原にもセレモニーであいさつを振って。

 「いやいや、ぱっと糸原がおったからね」

 -さすがのコメントだった。

 「スピーチの練習もしてないし。あいつ、かなり場数踏んでるよね。さすがだよ。俺、なんの前振りもないから。前振りっちゅうか、『お前当てるからな』なんて言ってないし。ぱっと俺がうるま市の皆さん、お世話になりますって礼した時に、『あ、糸原おるわ』と思って。これで終わるのもあれかなと思ってさ。それにぱっと応えよるからな。ま、そういうとこですよ」

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