阪神・佐藤輝にサイ・ヤング賞左腕がラブコール 被弾から一夜で再戦熱望「アメリカで会えることを願っているよ」
阪神の佐藤輝明内野手(26)にドジャースのブレーク・スネル投手(32)が17日、熱烈ラブコールを送った。16日に開催されたプレシーズンゲーム・阪神戦で衝撃の右越え3ランを浴びた虎のホープに対し、一夜明けたこの日初めて言及。「メジャーで会えることを願っている」などと再戦を心待ちにした。2度のサイ・ヤング賞を獲得した世界屈指の左腕が認めた虎の大砲。「SATO」がまずはセ界を席巻する。
公式練習から帰路を急ぐスネルが、前夜の悪夢を振り返るまでには少し時間が必要だった。16日の試合後は悔しさからか「NO」と無言を貫いてから一夜明け、ゆっくりと重たい口を開いた。「佐藤輝はいい打者だ。本当に何も言うことはない」。世界屈指の左腕は虎の大砲を認めていた。
世界を驚かせた一撃は、16日に開催された阪神-ドジャースのプレシーズンゲームで飛び出した。2018年、23年と2度のサイ・ヤング賞を受賞したスネルの貫禄は抜群で、三回まではパーフェクト投球。だが四回に突如、制球を乱して無死一、三塁。佐藤輝に高めの152キロ直球を右翼席まではじき返された。
悔しさを押し殺しての続投。その後も背負ったピンチは無失点と要所を締めるさすがの投球を見せた。終わってみれば4回1/3を3安打3失点。捕手・スミスも見送るしかできなかった衝撃弾だけが唯一の失点となった。
この日、東京ドームで行われた公式練習ではジムなどで体を動かし、本国でのメジャー開幕を見据えたスネル。少しの沈黙の後、再び口を開いた。「メジャーには確かにいい打者もいる。(でも)彼も面白そうだね。アメリカで彼に会えることを願っているよ」。心待ちにしたのは米国での再戦。熱烈なラブコールで締めくくった。
プレシーズンゲームとはいえ、佐藤輝が残したインパクトは大きい。15日に行われたカブス戦でも五回に適時打を放ち、ヘッドスライディングで二盗にも成功。カブスの若きホープであるクローアームストロングも印象に残った選手として名前を挙げた。
昨年12月に初めてメジャーへの思いを明かしていた中で、ドジャースのロバーツ監督も「メジャーに挑戦しようというニュースを聞くのは非常にエキサイトメントだ。いい選手が入ってきてくれて、トップレベルがさらに高みを目指すメジャーリーグになると願っている」と歓迎。試合後には敵将自ら握手を求めた。
佐藤輝が大きな弾みをつけて向かうのは、まず2年ぶりのリーグ優勝だ。開幕まで残り5試合。結果を求めることは「もちろん」だが、「球の見え方もそうですし、しっかり動ける状態を作りたいですね」と意気込んで臨む。
サイ・ヤング投手からの一撃を「信じられない」と話す中で、世界が認めた「SATO」が与えた衝撃がある。「(残り1週間も)いい当たりを打てればなと思います」。照準を合わせるのは3・28開幕戦。さぁ総仕上げだ。世界一撃破から、今度はセ界の度肝を抜く。
◆スネルのVS左打者 スネルの2024年シーズンは右打者に被打率・187、4本塁打。対して左打者には被打率・105、2本塁打だった。MLB通算9年でも右打者の被打率・213、93本塁打に比べて左打者には被打率・195、15本塁打と抑えている。スネルは最多勝を1回、最優秀防御率を2回、サイ・ヤング賞を2回受賞。昨オフに5年1億8200万ドル(約276億6000万円)でドジャースに加入した。
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