ブラジル人の“虎トモ”も興奮 「いい補強をした。ソラーテはいい選手だ」
「いい補強をした。ソラーテはいい選手だ」。僕の親友のゾーニーことフェルナンド・ゾルノフが興奮気味に話した。先日、阪神が獲得を発表した両打ちの新外国人ソラーテ。そのニュースを知ったレッドソックスのファンでもあるゾーニーは、ブルージェイズなど対戦相手としてのソラーテのプレーを見てきただけに「阪神は期待できる」と手放しで喜んでいる。
ところでこのゾーニー、阪神好きという点では、僕といい勝負だ。自室には甲子園歴史館にも置いてるランディ・バースの彫像、そして、日本語がほとんど読めないのに阪神本を何冊も保有している。
実は、ドバイ在住のドイツ系ブラジル人。そう聞くと、阪神どころか野球とも縁遠いと思われるかも知れないが、野球好きはブラジル・サンパウロで過ごした少年時代にルーツがある。小学校の真向かいに日本の漫画を置く本屋があり、ゾーニー少年はなかでも、あだち充の野球漫画「H2」が大のお気に入りだった。また草野球仲間には日系人も含まれており、その影響でチームの大半が日本のチームのファンだったという。
阪神を紹介する僕の英語サイトには、このドバイに住んでいるゾーニーのほかにも中近東、南米、ヨーロッパなどいわゆる野球大国以外からたくさんの人が訪れる。サイトを運営して改めてわかったことは、阪神ファンは全世界にいるんだ、ということ。
サイトを通じて虎トモになったゾーニー、甲子園にも2人で観戦に行ったことがある。今では僕のサイトのデザイン担当として、いろいろと助けてもらっている。虎トモはかけがえのない存在である。
◆トレバー・レイチュラ 1975年6月生まれ。カナダ・マニトバ州出身。関西の大学で英語講師を務める。98年初めて来日、沖縄に11年在住、北海道に1年在住した。兵庫には2011年から。阪神ファンが高じて、英語サイト「Hanshin Tigers English News」(http://www.thehanshintigers.com)で阪神情報を配信中。