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【根岸S】ダート界に新星 エンペラーワケア圧勝で重賞初挑戦初制覇 杉山晴師が東西重賞V

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 「根岸S・G3」(28日、東京)

 初の東京コースも関係なかった。1番人気のエンペラーワケアが、好位からレースを進める正攻法の競馬で、重賞初挑戦で初制覇を達成。管理する杉山晴師は、京都で行われたシルクロードSもルガルで制し、23年12月2日の上村師(チャレンジC、ステイヤーズS)以来となるJRA重賞1日2勝を成し遂げた。2着は6番人気のアームズレイン。4連勝中で2番人気に支持されたサンライズフレイムは3着に敗れた。

 ダート界に新星が誕生した。1番人気のエンペラーワケアが好位5番手からレースを進め、4角で外へ出すと一気に加速。ラスト250メートルで先頭に立つと、そのまま後続を2馬身半離し、重賞初挑戦とは思えない堂々とした競馬でタイトルをつかみ取った。

 レース後、川田は「完勝だと思います」とうなずき、「4角で動きを確認したところ、すぐに反応してくれて、少し早かったのですが、このまま気持ち良く無理なく動かしてあげようと思いました」と振り返る。横綱相撲の競馬だった。これでダートは6戦5勝。「今回、改めてまたがってみて、素晴らしく、重賞に手が届いて当然の馬だと思います。これから先が楽しみです」とパートナーに賛辞を贈った。

 シルクロードSもルガルで制し、同日ダブル重賞制覇を成し遂げた杉山晴師は「スタートを五分に切れたし、いいところにつけられてストレスのない道中でした。直線もじわっとではあったけど、長く脚を使ってくれました」と説明。その上で、「東京は合うイメージがあったけど、思ったよりも最後はいい脚を使ってくれました」と愛馬のポテンシャルの高さを再確認した様子だ。

 この勝利によりフェブラリーS(2月18日・東京)の優先出走権を獲得したが、師は「無理はしたくないという気持ちが強いので、次は考えていないです」と馬の状態を優先する考えを示す。昨年はレモンポップがここを勝って、その後にフェブラリーS、南部杯、チャンピオンズCを制して最優秀ダートホースの座に輝いた。エンペラーワケアもまだ底を見せていない伸び盛りの4歳馬だけに、ここから大きな飛躍が期待できる。

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