１９、２０日の東京、京都、新潟を舞台に２歳新馬戦が計１１レース行われ、素質馬がデビューを迎える時期らしく将来性豊かな馬が多数勝ち名乗りを上げた。土曜東京５Ｒ（芝２０００ｍ）ではジャスティンパレス（天皇賞・春Ｖ）の弟キングノジョーが単勝１・３倍の１番人気に応えて快勝。ルメールも「距離も持つと思うし、いい馬ですね」と期待感を口にした。日曜京都５Ｒ（芝１８００ｍ）を制したヤマニンブークリエはまだ粗削りながら、素材の良さは間違いなし。ダート戦圧勝の２頭スナッピードレッサ、フェデラーも注目株。特に前者は満点の★５評価をつけるか悩む勝ちっぷりだった。

先週の新馬勝ち馬評価一覧

キングノジョー（牡、父シルバーステート、美浦・田中博）

土曜東京５Ｒ・芝２０００ｍ、ルメール「スローペースでもいい瞬発力を見せてくれました。距離も持つと思うし、いい馬ですね。楽しみです」（レース評価Ａ、将来性★★★★）

スナッピードレッサ（牡、父ユニオンラグズ、美浦・大竹）

日曜東京４Ｒ・ダート１４００ｍ、嶋田「調教ではそこまでゲートが速いタイプではなく、競馬に行ってどうかと思っていたのですが、お利口で言うことない馬です。砂をかぶって気にしていたのですが、すぐに理解して我慢してくれました。外に出してからもすごく手応えが良くて、追いだしてからの反応も良かった。強かったです」（Ａ、★★★★）

フェデラー（牡、父ナダル、栗東・石橋）

日曜京都３Ｒ・ダート１２００ｍ、武豊「強かったね。すごい速いって感じじゃないけど、最後まで余裕な感じで走って。なかなか楽しみ。ダートの短距離が合っていそう。見事なサービスエース」（Ａ、★★★★）

ヤマニンブークリエ（牡、父キタサンブラック、栗東・松永幹）

日曜京都５Ｒ・芝１８００ｍ、武豊「調教もいい動きでした。でも、まだ粗削りで引っ掛かったり、ずるくなったりするところがありました。それでもラストは物見をしながらでしたから、奥は深そうですね」（Ａ、★★★★）

エネルジコ（牡、父ドゥラメンテ、美浦・高柳瑞）

日曜東京５Ｒ・芝１８００ｍ、津村「乗り手が支えてあげないといい姿勢で走れない馬なので、競馬のペースでどうかと思っていましたが、いい位置で折り合えました。直線は思っていた以上にいい脚を使ってくれましたね。いい意味で期待を裏切ってくれました」（Ｂ、★★★★）

エリカエクスプレス（牝、父エピファネイア、栗東・杉山晴）

日曜京都４Ｒ・芝１６００ｍ牝馬限定、ルメール「スタートはとても良かったです。逃げ切りでしたが、道中は我慢をすることができました。直線も手応えは楽でしたが、物見をして外にモタれていました。まだ子どもっぽいですね」（Ｂ、★★★）

レッドルイナール（牡、父ブリックスアンドモルタル、美浦・加藤征）

土曜東京４Ｒ・ダート１６００ｍ、ルメール「跳びが大きくて千六、千八が合いそうな馬ですね。道中は少し忙しかったけど、直線はジワジワ伸びてくれました。いいデビュー戦だったと思います」（Ｃ、★★★）

コルチェスター（牡、父ビッグアーサー、美浦・尾関）

土曜東京６Ｒ・芝１４００ｍ、戸崎圭「行儀のいい馬で、レースを組み立てやすかったです。右に流れるように走るところがあるので、そのあたりが解消してくればいいですね」（Ｃ、★★★）

アクルクス（牡、父イスラボニータ、栗東・池添）

土曜京都５Ｒ・芝１４００ｍ、藤懸「馬群でも上手に競馬をしてくれて、最後もしっかり脚を使ってくれました。何も言うことはないですね。テンションだけが今後の課題だと思います」（Ｃ、★★★）

サウスバンク（牝、父グレーターロンドン、栗東・吉岡）

日曜新潟５Ｒ・芝１２００ｍ、西塚「能力があるのは分かっていましたので、この馬の力が発揮できるように心掛けて騎乗しました。次も楽しみです」（Ｃ、★★★）

ビーコ（牝、父ベストウォーリア、美浦・竹内）

土曜京都４Ｒ・ダート１８００ｍ、長岡「先生から特徴は聞いていましたし、厩舎サイドでよく仕上げてもらっていたことで、粘り強くいい競馬をしてくれました」（Ｃ、★★）

（レース評価は馬サブロースタッフによるＳ、Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄの５段階。将来性評価は★５が最高）