オリックス・佐野、左キラーに名乗り 中日・ロメロから適時三塁打
「オープン戦、中日7-4オリックス」(21日、ナゴヤドーム)
1点ビハインドの五回1死一塁。オリックス・佐野は必死に食らいついた。追い込まれながらロメロの152キロをたたくと打球は右中間を破る三塁打に。同点打のあとは前進守備の中、強い二ゴロで本塁を陥れる好走塁も見せた。
「2三振してもう(チャンス)ないなあと思っていました。田口コーチに“開きっぱなしだから閉じていこう”とアドバイスをもらって、打撃フォームも変えてコンパクトにいったら打てました」
オープン戦でチームは左の先発投手に対して4敗1分けと苦手にしてきた。そこで抜てきされたが一、二回は150キロを超える直球に連続で空振り三振。もう後がない中での会心の一撃となった。
風岡ヘッドコーチは「一つのオプションとして可能性を見せてくれた」と評価した。50メートル走5秒8のチーム一の俊足。西村監督は足のスペシャリストとして1軍枠入りを明言している。佐野は「やっぱりレギュラーを目指したい」と目をぎらつかせる。プロ5年目。投手入団から野手転向、育成選手も経験した苦労人は自慢の足で駆け上がるつもりだ。