強豪・池田野球部はなぜ復活したのか
2013年11月18日
「もう一度、池高の勇姿を見たい」‐。一昨年の10月。地元の解体工事会社「ヤマト重機」の男性社長が、学校から徒歩2分の距離にある既存の建物を買い取り、野球部の寮として提供してくれた。
4階建てで、6~8畳の部屋が計12室。約20人が入居可能だ。昨年春から遠方出身の選手が入寮。現在も部員41人(うちマネジャー3人)のうち、11人がここで寝食をともにする。
寮が復活したことで、早朝練習ができるようになった。
寮生は午前6時10分に点呼を済ませると、そのままグラウンドに直行。近隣在住の選手も合流し、授業開始まで約40分間、走り込みやティー打撃を行う。
全体練習後も、30分間ほど自主練習の時間が取れるようになった。帰ってからも、午後11時の消灯まで寮の前で素振りを繰り返す選手の姿が見られる。
寮長を務める山下航平内野手(2年)は、美馬郡つるぎ町の出身。JRで30分ほどの距離で通学も可能だが「朝練に出たいから」とあえて寮に入った。
美馬市出身の高井克也内野手(2年)も同様だ。当初はJRで通学していたが、「1時間くらいかかるので時間がもったいない。もっと練習がしたい」と、1年時の9月から寮での生活を選んだ。
「1日にすれば1時間ちょっと練習時間が増えただけ。でも積み重ねれば大きな差になる」と岡田監督。加えて「集団生活をすることでチームワークの大切さを知る。親元を離れて自立し、精神的にたくましくなる」と、寮生活による選手たちの成長を認める。
全盛期から20年以上が過ぎてもなお、県内には「池高で野球がしたい」と熱望する選手は絶えない。ただ、学校がある三好市は徳島県西端の山あいの町。JRも本数が少なく、通学は便利とはいえない。寮がない時代は、通学困難という理由で入部を断念する有望選手も多かった。
寮復活2年目の今年は、1年生16人のうち半数の8人が寮に入った。徳島市や鳴門市といった県東部出身の選手も受け入れることができた。
寮の選手は、学校近くにある食堂『どん』で昼、夕食を世話してもらっている。メニューは店主お任せで、肉、魚、野菜をバランスよく出してくれる。「営業時間を過ぎても食事を出してくれるし、焼き肉や鍋も出るからうれしい」と寮長の山下。風呂も格安で年間契約した銭湯『池田温泉』を使わせてもらっている。
「地域ぐるみで野球部を応援してくれる。もう一回甲子園に行ってくれと、一生懸命にバックアップしてくれる。そういった方々の思いが、ここにきて形になったんだと思います」。
復活への長い道のりを支えてくれた池田の町に、岡田監督は感謝した。
(デイリースポーツ・浜村博文)
野球ニュース
- ロッテのドラ1・西川 「1年目の目標は新人王」 背番号は青学大先輩の井口氏も背負った「6」に決定(12月1日)
- ロッテ1位西川、日本の4番に(12月1日)
- 日本ハム・斎藤友「江越さんの分まで頑張りたい」、江越「抑えでいってくれたらうれしい」 阪神からトレード移籍の“ロマン派” 進むそれぞれの道(12月1日)
- 「日本一の施設」 巨人新人選手11人が施設見学 ドラフト1位・石塚「野球に打ち込める環境」(12月1日)
- 西武の1位斎藤「誰よりも練習」(12月1日)
- ミスター・ライオンズの栗山が地元で野球教室 実演打撃でライトへ一発 24年目来季「いいものを下にも見せていきたい」(12月1日)
- ソフトバンク古川侑利が現役引退(12月1日)
- 村上「奪三振王と沢村賞が目標」(12月1日)
- 5球団争奪戦のFA右腕 ストイックさにじむシーズン中の食生活 愛妻の手料理はオフだけ 元SKEの妻が明かす(12月1日)
- 巨人 中川&郡の入籍を発表 中川は長女も誕生「家族を支えていく」郡は「野太い大黒柱になりたい」(12月1日)
- ヤクルト 今季限りで退団の助っ人右腕がめちゃワイルド 雪山で狩りに成功「家族を1年間食べさせてくれる」ファン安堵「元気そうで安心した」(12月1日)
- 日本ハム 清宮フレンズを完全に食ったオタク2人 Fガールもドン引きの芸&立ち回りにファン爆笑「解像度が高すぎて笑」(12月1日)
- 巨人・桑田2軍監督が田中将大の復活へ「僕はできると思います」着目したのは投球回「3年間、しっかり投げている」サンモニ出演(12月1日)
- 巨人 張本勲氏が見せた凛とした姿 グラウンドで杖を体の後ろに隠す ファン衝撃「えらいな」「回復力すごい」5月登場時とは激変(12月1日)
- DeNA日本一パレード30万人熱狂 三浦監督「26年ぶりにこの景色を見られて最高の気分」牧「新しい1ページ」(12月1日)
- 日本ハム・新庄監督 もう決めちゃった!来季開幕・金村、4番・野村、抑え・斎藤友&田中正、本拠開幕・伊藤(12月1日)
- ソフトバンクFA石川 ロッテと初交渉 吉井監督が同席し直接ラブコール(12月1日)
- ヤクルト 来季スローガンは公募で決定 球団HPで開始!高津監督自ら選定(12月1日)
- ヤクルト・塩見 つば九郎ビックリ!?史上初の空中くるりんぱ成功(12月1日)
- 巨人・阿部監督 阪神残留の大山に男気エール「野球界盛り上げていこう」(12月1日)
- 巨人 サプライズON競演 長嶋氏「再会に胸が弾みました」王氏「幸せ」(12月1日)
- 巨人ファンフェスタで「菅野コール」 大歓声に感慨「ジャイアンツが大好きなので」(12月1日)
- 菅野が抜ける巨人は連覇できるのか 大山残留の阪神が虎視眈々 日本一のDeNAが27年ぶりリーグ制覇に挑む来季展望(11月30日)
- どうなるFA狂騒曲 阪神・大山、中日・木下は残留 ソフトバンク・甲斐、石川、阪神・原口は来季どのユニホームを着るのか(11月30日)
- 巨人・阿部監督が男気エール 阪神・大山FA残留に「やることやってチャレンジした」無念さのぞかせず 「敵同士だけど野球界を盛り上げていこう」(11月30日)
- 「ON」がそろいぶみ(11月30日)
- 高木豊氏「はっきり言って飼い殺し」 移籍志願のソフトバンク・リチャード 「気持ちは痛いほど分かる」「球団の気持ちも分かる」(11月30日)
- 優勝パレード当日に悲しき発表 DeNA・フォードと来季契約結ばず 1、2軍の日本一に貢献した助っ人への感謝をつづるファン続出(11月30日)
- 巨人90周年特別セレモニーにV9戦士らレジェンド集結 長嶋茂雄氏、王貞治氏の登場にスタンドは驚きの大歓声(11月30日)
- 日本ハム・金村びっくり「初めて聞いた」新庄監督の来季開幕投手にサプライズ発表に「頭真っ白」「ありがたみを持ってプレーしたい」(11月30日)
- 日本ハム、開幕投手は金村(11月30日)
- 巨人 ファンが「菅野コール」の大合唱 「ジャイアンツ代表として恥ずかしくないピッチングを」 右腕は場内一周で感謝伝える(11月30日)
- 張本勲氏「読売巨人軍、あっぱれ!」 長嶋氏、王氏らV9戦士がサプライズ登場 90周年セレモニー(11月30日)
- FAの甲斐、巨人と直接交渉へ(11月30日)
- 巨人が新入団選手をお披露目(11月30日)
- 巨人・立岡宗一郎 引退セレモニーで万感胴上げ23度宙に舞う「東京ドームに立つことができなくなるのは寂しい」(11月30日)
- 巨人ドラ1・石塚「たくさんの記録を残して記憶に残る選手に」 ファンフェスタで新人11選手紹介(11月30日)
- DeNA 「こんなに優しい顔するんだ」「癒やされる」東とのツーショットに収まるベテランの表情にファンも笑顔(11月30日)
- DeNAに激震 防御率1点台のウェンデルケン、CS弾のフォードと来季契約を結ばず(11月30日)
- 「どうも、千晴です」巨人ファンフェスに“大物歌手”が登場 ギター弾き語り名曲熱唱に拍手喝采(11月30日)
- ヤクルトファン感 石川が背番号「23」で登場! 盟友・青木との絆にファンは歓喜 立場は変われど「目標は強いスワローズ」(11月30日)
- 日本ハム・新庄監督 前夜発表の新スローガン「BOSSの見ている前 優勝決めろ」を撤回→「大航海は続く」を正式発表(11月30日)
- 日本ハム・新庄監督がサプライズで来季開幕投手発表「金村くんです」 本拠地開幕は伊藤、開幕4番は野村、斎藤友と田中がWストッパー(11月30日)
- 日本ハムが来季限定ユニホーム発表 北海道の空の色、エスコンフィールドをイメージ 山崎「かわいらしくていいなと思います」(11月30日)
- ヤクルト・高津監督がファン感で異例の提案 来季のスローガンはファンからの公募制(11月30日)