深見東州単独 進撃の阪神 ロック・コンサート!! 大阪公演
2014年7月19日
「深見東州単独 進撃の阪神 ロック・コンサート!! 大阪公演」が15日、大阪・オリックス劇場で行われ、集まったファンを魅了した。今回は、ボーダーレスルネサンス歌手で「一般財団法人 東京芸術財団」の会長でもある深見東州(半田晴久)氏が、その歌唱力と爆笑トークで会場を「深見色」に染めた。6月18日には東京都渋谷区の「新国立劇場オペラパレス」で行われた魅惑の無料コンサート「東京国際コンサート」で世界的なソプラノ歌手、ルネ・フレミングと共演。大好評を博した深見氏が、今度は単独でその実力をいかんなく発揮し、暑い浪速の夜をさらにヒートアップさせた。
おもちゃ箱や玉手箱をひっくり返したような、すべてが詰まった単独コンサートだった。何が飛び出してくるのか、分からない。最初から、ボルテージはMAXだ。一瞬の静寂の後、会場の歓声がひとつになる。「マジンガーZ」のテーマソングに乗り、赤いスパンコールの上着に身を包んだ深見氏の登場に、黄色だけでなく、さまざまな色の声がますます増幅していく。その声とバンドが奏でる音が、ファンをやさしく包み込む。
「最初の6曲はアニメです」。張りのあるバリトンが、永井豪の描く人気漫画「マジンガーZ」の世界へ引きずり込む。赤、緑のコンサート特製「ビームプレート」の花があちらこちらで咲く。赤、青、白の特製ペンライトが揺れる。オープニングから深見ワールド全開だった。
さすがだった。歌声だけではない。軽妙洒脱(しゃだつ)なトークで、会場を笑いの渦に巻き込んだ。「私は号泣しないオペラ歌手ですが、西宮に号泣県議がいるでしょ」。号泣会見で日本中に名前を売った?野々村元兵庫県県議の話題で笑いを取り、仮面ライダーのテーマ、2曲目、3曲目につないだ。「(野々村氏)あれはショッカーの仕業なんですよ。だから、西宮生まれで、阪神地区の私が進撃して退治しないといけないんです。そのため、仮面ライダーの歌を2曲歌います」と熱唱した。
深見氏は、ちまたでは仮面ライダーを演じた俳優・藤岡弘、に似ているとうわさになっている。それを引き合いに出し「私は仮面ライダーに変身する俳優じゃありませんよ。でも、仮面ライダーの人がオペラをやったり、演劇をしたり、クリントン(米大統領)に会っていると思っている方もいるんですよ」というギャグも飛ばした。
また、能楽師でもある深見氏は「能楽師は舞台で着替えるんですよ」と何度も、金、銀、赤の上着を着替えるパフォーマンスも披露した。サービス精神満点。そのサービス精神で、「ロックコンサートです」といいながらもAKBの「ヘビーローテーション」からアイ・ジョージの「硝子のジョニー」を歌い、藤島桓夫の名曲「月の法善寺横丁」までせりふ付きで歌った。まさに「ボーダーレスルネサンス歌手」の面目躍如だ。
そして、最後は「阪神地区」で行われたコンサートらしく、観客と一体となった「六甲おろし」の大合唱。「阪神ファンというのは、ファンの精神力が試される球団。でも、私は阪神ファンです」と締めくくった。少しだけ早い「大阪夏の陣」。だが、会場は「真夏の夜の夢」を完全に先取りしていた。(今野良彦)