「日本代表合宿」（３１日、埼玉県内）

　埼玉県内で合宿中のサッカー日本代表は３１日、立正大と非公開での練習試合（４５分×２）を行い、６‐０で圧勝した。快勝にも、エースのＦＷ香川真司（２３）＝ドルトムント＝は「みんな疲れがあった」と内容に不満顔。得点者や、前後半のスコアなど詳細が明かされない中、オマーン戦へ課題が残ったようだ。

　スコアとは裏腹に、香川の表情はこれまでにないほど暗かった。「まあ…、みんな調子は…。疲れはあるでしょうし。（今日は）相手がどうこうより、自分たちがどうするかだった。物足りない部分はある」。ネガティブな言葉ばかりが、エースの口をついて出た。

　試合前のウオーミングアップから想定されるフィールドプレーヤーの先発は香川のほか、長友、栗原、今野、駒野、細貝、遠藤、清武、本田、前田の１０人。代表スタッフによると、最長で１人４５分間の出場だったという。先発組ではなかった選手が「僕たちが５得点かな…」と漏らしており、香川らの組が不調だった可能性がある。

　試合前には約１時間、オマーン代表のプレー映像を見てミーティングを行った。香川は「縦パスが速かったり、こちょこちょうまい選手が多い。いくらホームでもカウンターからいかれる（失点する）かもしれない」と警戒を強めた。直後に低調な試合とあっては、表情が暗くなるのも無理はない。

　２５日から始まった埼玉県内での合宿は１週間が過ぎた。ホテルに缶詰めが続き、主将のＭＦ長谷部も「私生活のストレスがある」と懸念する。その中でも香川は「もう一個ぐらい（調子を）上げられると思う」と自分にムチを打った。オマーン戦へ、ここが正念場だ。