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「W杯アジア最終予選、オーストラリア‐日本」(12日、ブリスベーン)
「マンUの香川」が、ライバル国の指揮官をも認めさせた。サッカー日本代表と12日に対戦するオーストラリア代表のホルガー・オジェック監督(63)が11日、イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッドへの移籍が決まった日本代表MF香川真司(23)を高評価。元韓国代表MF朴智星(31)=マンチェスター・ユナイテッド=の後継者になれるとした。敵将をうならせた得点力と技術で、香川が日本をW杯最終予選では初となる初戦からの3連勝に導く。
試合前から敵将に力を認めさせるとは、役者が違う。ブリスベーン競技場で行われた会見で、日本を「強い」と評価したオジェック監督だったが、香川の移籍の話題をふられると、独自の分析を披露した。
「数年前に、韓国の朴がマンチェスターに入った。とても重要な選手だったが、前と比べると年を取ってしまった。(監督の)ファーガソンさんは同じタイプの選手を探していたと思う」
アジア出身の選手で、初めてプレミアリーグで成功した選手は元韓国代表の朴だと言われている。攻撃的なポジションならどこでもこなせる器用さ、豊富な運動量に得点力まで持ち合わせた韓国の英雄と、香川を重ね合わせた。さらに「香川は(朴に匹敵する)それだけの質のプレーをできる」と、移籍後の活躍にも太鼓判を押した。
オジェック監督は95年‐96年と、07年‐08年の2試合まで、J1浦和の指揮を執った。日本サッカー界との親交が深く、ザックジャパンを「新しい世代のチームではないか。多くの選手がトップクラス」と絶賛。その中でも香川は特別な選手と評価した。
最大のライバルとの決戦前日、日本代表は冒頭15分のみを公開して最終調整した。9日にラグビーの試合が行われた影響で、ピッチは荒れていた。香川は「ちょっとデコボコしていた。(試合)終盤に差し掛かると悪くなると思うけど、何も言い訳にはできない」と、自らに言い聞かせた。
195センチのセンターバック、オグネノブスキをはじめ、長身選手が日本の前に立ちはだかる。悪ピッチ対策と合わせた攻略法を香川はこう掲げた。「シュートをペナルティーエリアから打っていければ、(GKが)はじいたりする。セカンドボール(こぼれ球)を意識したい」。朴のようにピッチを駆け回り、積極的にシュートを打って、オーストラリアの壁をぶち破る。
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