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丸山、遠征メンバー!“なでしこの本田”に

 右足にサポーターを巻きながらも元気にピッチを動き回る丸山(撮影・出月俊成)
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 右足にサポーターを巻きながらも元気にピッチを動き回る丸山(撮影・出月俊成)

 「スウェーデン招待、日本-米国」(18日、ハルムスタード)

 スウェーデン遠征(15〜22日)に臨むサッカー女子日本代表は14日、千葉県内で出発前最後の練習を行った。練習生として合宿に参加していたFW丸山桂里奈(29)=大阪高槻=が、初日に負傷離脱したFW岩淵真奈(19)=日テレ=に代わって遠征メンバーに選ばれた。右ひざ前十字じん帯損傷という重傷を乗り越えた“なでしこの本田”は、ロンドン五輪18人入りへ猛アピールする。この日は、五輪予備登録メンバー35人も発表された。

 時計の針が正午を告げるころ、練習生の丸山がシンデレラになった。練習後の円陣。そこでスウェーデン行きを告げられた。離脱した岩淵の代役で終わる気はない。「自分が選ばれることを考えて練習していました。(生き残る自信は)ありますね」。自信に満ちた瞳は、その先にあるロンドンを見つめていた。

 昨年9月の五輪最終予選で、右ひざ前十字じん帯を負傷。半年をリハビリに費やした。「ひざが曲がらなかったり、痛いのが毎日続いた。よくなっても、なでしこの試合を見たら辛くなったりした」。苦しかった時期を乗り越えて、精神的にも一回り大きくなった。

 “同志”から刺激を受けている。男子では、同じく右ひざのけがから復帰したMF本田がW杯最終予選で3戦4発の大暴れ。丸山は、ドリブルで仕掛け、先制点につなげたオーストラリア戦のプレーにヒントを見いだした。

 「本田選手みたいに仕掛けないと、得点は生まれない。あのプレーを見てドリブルは大事だなって。相手が嫌がることをどんどんしたい」。目指すのは“なでしこの本田”。持ち味のドリブルを代表定着につなげる。

 佐々木監督は「切れ味はありましたし、本人がひざの不安をなさそうにプレーしていた」と選考理由を説明。昨年末の表彰ラッシュでは、一緒に出席することも多く、常に気に掛けてきた。「リハビリが苦しい中で、よく準備してきた」と頬を緩めた。

 指揮官は、遠征の2試合で「もちろん全員使いますよ」と約束。アピールの場は整った。転がり込んできたラストチャンスで、ロンドン行き切符をつかみ取る。

(2012年6月15日)

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