ハリル流、合宿初練習24分で終了

 「サッカー日本代表合宿」(23日、大分市内)

 バヒド・ハリルホジッチ新監督(62)を迎えたサッカー日本代表は23日、親善試合・チュニジア戦(27日・大分銀行ドーム)に向けて大分市内で合宿を開始した。新指揮官での最初の練習では、主にランニングのみで、わずか24分間で終了。コンディション調整を重要視する一方で、選手たちには毎日ミーティングを行うことを通達。短い期間で『ハリル流』を徹底的に注入する。

 緊張感に包まれた初練習は、拍子抜けするほど早く終わった。30秒ほどの円陣を終えてピッチ上を駆けだした代表チームは、ほどよいペースで11周を走った。先頭を走っていたはずの指揮官は、いつしか周回遅れとなり10周分。その時間は、24分間。これが、ハリルホジッチ監督の初練習だった。

 「みんなで『珍しいな』と話はしましたね」と語ったのはMF長谷部。ハリルホジッチ監督が練習後に報道陣に対して口を開くことはなかったが、未合流のFW岡崎とGK川島を除く28人で始まるサバイバルの予兆は、初日の時点ではピッチ上にはなかった。

 選手のコンディションを考慮しての短時間トレとなったようだが、ハリル流は着々と進んでいる。メンバー発表時、負傷者も合わせて招集をすることで「私の考えを伝えたい」と語った指揮官は、練習前に選手に「毎日ミーティングをする」と宣言。霜田技術委員長も「これからたくさんメッセージを伝えると言っていた」と語るように、練習後の宿舎でも早速、自らの哲学注入の時間を設けた。

 ピッチ上での練習は短い時間だったが、FW本田は「『W杯もアジア杯も見た。もっと上にいけるが、負けた原因はある』とも話していた。避けたいところに目を向けるのは良いこと。オーラがあると言われれば、その通り」と印象を語り、MF今野は「普段は友達のようでいいが、ピッチに立ったらメリハリをしっかりと言っていた」と引き締める。

 27日の初陣に向け、ハリル監督がピッチ内外で代表強化に取り組む。

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