日本ハム・清宮 今季初マルチ!逆転勝利へつなぐ同点適時打
「西武5-6日本ハム」(26日、メットライフドーム)
やはりこの20歳は欠かせない。一塁ベースを回ると、日本ハム・清宮の表情はふっと緩んだ。1点を追う七回2死一、三塁、西武・平井の初球ストレートをとらえた打球が中前へ。逆転勝利へつながる同点適時打だ。
「まっすぐ一本でいきました。昨日の二の舞いにならないようにした」。前日は八回の好機で凡退しただけに「充実感がある。うれしいです」。六回にも右翼線二塁打を放っており、今季初マルチ安打だ。復帰最初の3連戦は11打数3安打2打点とまずまずの船出。それでも「まだまだ振れていない。これから調子を上げたい」と貪欲だ。
3月3日に右手有鉤(ゆうこう)骨を骨折してからリハビリの日々。いつもに比べてスケジュールには余裕があると思いきや「やることが多くて時間があるというわけではない」。トレーニングに加え、夜はナイター観戦で他球団の投手陣をチェック。来るべき日に向け準備を整えてきた。
20歳の誕生日を迎えた前日は試合後、観戦に訪れていた両親と食事へ。そこでビールに口をつけたというが、「おいしくなかった。まだですね」と苦笑い。その苦味がうまいと感じるようになるころ、とんでもないスラッガーになっているはずだ。