伊達19年ぶり勝利ならず 全米OP
「全米OPテニス・第1日」(25日、ニューヨーク)
女子シングルス1回戦で、クルム伊達公子(43)=エステティックTBC=は第19シードのビーナス・ウィリアムズ(米国)に1‐2で敗れ、19年ぶりの勝利はならなかった。第31シードの奈良くるみ(22)=安藤証券=が世界ランキング97位のアレクサンドラ・ウォズニアク(カナダ)をストレートで下し、2年連続で2回戦へ進んだ。全仏オープン覇者のマリア・シャラポワ(ロシア)は順当勝ちした。
50度目の四大大会出場を白星で飾れなかった。ことしの四大大会は全て初戦敗退となった伊達は「勝てないということは何かが足りない。それを補うのはフィジカルなのかメンタルなのか、テクニックが邪魔しているのか…」と自問自答した。
第1セットはビーナスの19本の凡ミスに乗じて奪取したが、第2セット以降はショットに精彩を欠いた。それでも戦術眼に優れ、技術はさびていない。体重も絞り、43歳とは思えないスピードと持久力を保つ。「来月で44歳。冷静に考えればこの場所にいること自体が奇跡」と話す。
現役復帰から7年目。かつては全米で8強入りしたベテランは常に戦いながら苦悩の先にある光を見つけてきた。「楽しむことが目的」という女子ダブルスでは気持ちを切り替えて戦う。