日本1次L敗退「KOできる選手」必要
「ラグビーW杯・1次リーグB組、日本-米国」(11日、グロスター)
10日、1次リーグが行われ、日本が所属するB組でスコットランドがサモアに36-33で競り勝ち、2位で準々決勝に進出した。日本は11日(日本時間12日)の米国との最終戦を前に3位が確定し、8大会連続の1次リーグ敗退が決まった。B組は南アフリカが勝ち点16で1位。スコットランドは同14。A組ではオーストラリアがウェールズに15-6で勝って4戦全勝で1位通過し、準々決勝でスコットランドと対戦。2位通過のウェールズは南アフリカと当たる。
目標に掲げた初の8強を逃した日本代表に、ラグビー関係者からは課題を指摘する声が出た。日本代表戦略室の薫田真広室長は、ジョーンズ・ヘッドコーチが好むボクシングに例えた表現で「今の日本の戦い方はジャブを打つやり方。KOできるような選手がもっと必要になる」と語った。
サモア戦までの3試合で6トライ。チームはFB五郎丸(ヤマハ発動機)のキックを武器に、サモア戦でも敵陣で得た反則でPGを選択した。元日本代表監督の日比野弘氏は、その判断を支持しながらも「(トライを狙う)戦い方ができるレベルじゃない。まだラグビー強国の地力とプライドに並ぶことができるまでにはきていない」と分析した。
南アフリカから歴史的勝利を挙げるなど、4年後の日本開催へ弾みはつけた。飛躍的に注目度を上げただけに、元日本代表主将の松尾雄治氏は「胸を張って帰ってきてほしい」とねぎらった。元日本代表の元木由記雄氏は「現時点ではこの結果はベスト。世界との実力差を考えるとすごいこと」と評価した。