「卓球・全日本選手権」（１７日、東京体育館）

　ジュニアの部男子シングルスで、世界ジュニア選手権２冠の張本智和（１３）＝エリートアカデミー＝が３回戦から登場し、３－０で福原明雄（埼玉栄高）を退けて４回戦に進んだ。同女子シングルスは、早田ひな（福岡・希望が丘高）が３回戦を突破し、小学６年の木原美悠（ＡＬＬ　ＳＴＡＲ）も４回戦に進出。混合ダブルスは、１５年王者の吉村真晴（名古屋ダイハツ）、石川佳純（全農）ペアが４回戦に進んだ。

　試合時間わずか１５分。１３歳の張本が高校生をあっさりねじ伏せた。「思った以上にいいプレーができた。こんなに早く勝てるとは思わなかった」。勝利が決まっても静かに握手を交わすだけ。代名詞の雄たけびも、背中を反るガッツポーズ「ハリバウアー」も“温存”する貫禄発進を見せつけた。

　中学１年にして、昨年１２月の世界ジュニア選手権では史上最年少の１３歳でシングルスを制覇し、団体と２冠を達成。期待のホープに注目は増すばかりで、この日もテレビカメラ５台がコートを囲った。「試合前はとても緊張した」とあどけなさを見せつつ、「始まってしまえば気にならなかった」と、勝負師の顔は大人顔負けだ。

　ジュニアの部では、０４年に中学２年で優勝した水谷隼を超える最年少記録が懸かる。さらに、１８日から始まる一般の部でも世界選手権（５～６月、デュッセルドルフ）の代表切符が懸かるだけに「絶対優勝して代表権を獲りたい」と豪語した。