桃田賢斗「負けたと思った」 1回戦で逆転勝ち 代表復帰へ「1球1球自分らしく」
「バドミントン・全日本総合選手権」(29日、駒沢体育館)
男子シングルスで、16年4月に発覚した違法賭博問題による処分から今年5月に復帰した桃田賢斗(NTT東日本)が出場。1回戦で猪熊心太朗(日大)と対戦し、2-1で逆転勝ちした。
2年ぶりの大舞台に臨んだ桃田は、第1ゲームはミスを連発して15-21と先取された。「全日本総合選手権は独特の雰囲気があり、負けたくないと消極的なプレーになってしまった」。第2ゲームも4-8とリードされたが、「ここでいかないと本当に負けてしまう。完全に吹っ切れた」と、そこから9連続ポイントで形勢逆転。2ゲームを奪い返し、2回戦に進んだ。
薄氷を踏むような戦いに、「今日の試合は自分の中では負け試合だと思った。あそこ(第2ゲーム中盤)で相手が決め急いでくれなければ負けていたと思う」と桃田。ただ、終盤はスマッシュの精度も上がっただけに、「あしたにつながる手応えもあった」と笑みを浮かべた。
今大会決勝まで進出すれば、日本代表への復帰は確実。「支えてもらった人たちへの恩返しという意味でも優勝したい。特に代表(復帰)のために決勝に行くことが目標ではなく、1球1球自分らしくプレーしたい」と力を込めた。