羽生、世界最高得点でV 鬼門GP初戦突破で「新しいスタート」

 「フィギュアスケート・GPフィンランド大会」(4日、ヘルシンキ)

 ショートプログラム(SP)でルール改正後の世界最高得点をマークし首位発進した羽生結弦(23)=ANA=が、フリーでも同じく世界最高得点となる190・43点をマークし、合計297・12点で優勝した。8季連続GPシリーズ初戦未勝利の鬼門を打ち破った。田中刑事(23)=倉敷芸術科学大大学院=は206・82点で8位だった。

 フィギュア界の頂点を譲るつもりはさらさらない。羽生はそう言わんばかりに鋭い視線を真正面へ向け、力強く左手の人さし指を突き上げフィニッシュした。SPに続き、フリーでもルール改正後の世界最高得点をマーク。10年のシニアデビュー以来8季連続でかなわなかったGPシリーズ初戦優勝を果たし、「新しいスタートがやっと切れた。やっと初戦で勝てた」と白い歯を見せ喜びをかみしめた。

 圧巻は演技後半。4回転トーループにトリプルアクセルを組み合わせる、世界初のコンビネーションジャンプを耐えながらも着氷した。出来栄え点(GOE)でマイナスの評価となり「加点をしっかりもらえてこその成功。加点がつかないと意味ない」と悔しさをにじませたが、その強さを証明するには十分だった。

 今季初戦だった9月のオータムクラシック(カナダ)では、転倒などミスが相次ぎ「勝たないと意味がない」「最短で強くなりたい」などとまくし立てた。今季2戦目。「足にも来ていたけど、なんとか戦い抜いた。とりあえずやりきれたと思う。回転不足や集中しきれなかったり、いろんな課題はあるが、まずはジャンプを全部立てたことは大きなステップになった」。SP、フリー、合計、全ての「世界最高」の称号を奪い返して見せた。

 次戦は今月16日に開幕するGPロシア杯(モスクワ)。「いいジャンプをできるように頑張る」と羽生。さらに上へ。向上心はまだまだ尽きない。

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