紀平“宝刀”で史上最大の逆転劇だ トリプルアクセル11回成功「自信持って」
「フィギュアスケート・全日本選手権」(22日、東和薬品ラクタブドーム)
“宝刀”が、再び逆転劇を呼ぶか。23日の女子フリーを前に公式練習が行われ、SP5位から逆転初優勝を狙うGPファイナル女王の紀平梨花(16)=関大KFSC=は、フリーで2回組み込むトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を計11度成功。消耗度の激しいスケート靴の状態をしきりに気にしながらも、トリプルアクセル-3回転トーループの連続ジャンプも2度成功させるなど、状態の良さをアピールした。
首位の宮原とは8・01点差。現行の採点方法になってからの、全日本選手権での女子の最大逆転劇は、13年大会でSP首位の浅田真央をSP2位の鈴木明子が逆転した2・82点差だ。大逆転は起こりにくい傾向にあるが、紀平はシニアGPデビュー戦だった11月NHK杯ではSP5位、首位トゥクタミシェワ(ロシア)との6・58点差を逆転している。SP後に「まだ巻き返せる」と話したように、16歳の瞳はまだ頂点を見据えている。
「自信を持って、最大の実力が出せるようしたい」。平成最後の全日本女王へ。ドラマチックに駆け上がる。