宇野、連続ミス4位発進 ケガで練習不足「悔しいと言う権利ない」
「フィギュアスケート・四大陸選手権」(7日、アナハイム)
欧州以外の国・地域が参加して行われ、男子SPは宇野昌磨(21)=トヨタ自動車=が91・76点で、首位のゾウ(米国)と8・42点差の4位発進した。田中刑事(24)=倉敷芸術科学大大学院=は83・93点で7位、友野一希(20)=同大=は74・16点で12位だった。
昨年の今頃は五輪の銀メダルを提げていた。今季もSP世界2位の好記録を保持している。しかしジャンプで2つミスが続き、宇野はまさかの4位発進。「満足いく演技ではなかったけど、悔しいと言えるほど練習をしてこなかったので、悔しいと言う権利はない。不安感の残るプログラムだった」。厳しい言葉が続いた。
右足首を痛めた全日本選手権を含め、約1カ月で3度同箇所を負傷。休養による練習不足から難度を落とし、同じく右足甲の痛みを抱えた昨年3月の世界選手権と同様のジャンプ構成で臨んだが、似たミスが発生した。「この構成だからこそまとめなきゃと思った」と宇野。攻めることは宇野の信条。“余裕”がそれを狂わせた。「今の実力はこれぐらいしかない。もっと強気に失敗を恐れずに行ってもよかった」。経験を生かせなかった。
とはいえ首位とは8・42点差。フリーの自己ベストは宇野が断トツトップだけに、逆転は十分可能だ。「守らずに攻め続けたい」と宇野。初心に立ち返ってフリーへ向かう。