錦織5年連続16強 フルセットの鬼!最終セット0-3から大逆転

 「テニス・全仏オープン」(31日、パリ)

 男子シングルス3回戦で第7シードの錦織圭(29)=日清食品=が初対戦だった第31シードのラスロ・ジェレ(23)=セルビア=を6-4、6-7、6-3、4-6、8-6で下し、5年連続で16強入りした。4回戦で世界ランキング38位のブノワ・ペール(30)=フランス=と当たる。3連覇を狙う第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)と四大大会通算20勝を誇る第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)は順当勝ちした。

 追い込まれても慌てない。四大大会で唯一、最終セットでタイブレークがない全仏オープン。錦織は2度ブレークされて0-3とリードを許し、「負けも頭をよぎった」というが、「相手が疲れているのも感じたし、最初の3ゲームが良すぎたというのもあった。自分のプレーを続けていればチャンスはあると思った」と窮地でも冷静だった。

 耐えて流れが来るのを待ち、第4、第8ゲームをブレークして追い付いた。7-6で迎えた第14ゲーム。初めて迎えたマッチポイントの好機をものにし、4時間26分の激闘に終止符を打つ。万雷の拍手が沸き上がる中、日本のエースは高々と両手を突き上げ、笑顔を弾ませた。

 最終セットの強さは驚異的だ。錦織は1968年のオープン化以降で3セットマッチも含め、最終セットに入ったときの勝率が74・4%(131勝45敗)で歴代トップを誇る。世界ランキング1位のジョコビッチ(セルビア)やマッケンロー(米国)、ボルグ(スウェーデン)ら往年の名選手もしのぐ。

 「集中力が落ちず、最終セットで上がってくる感じはある。特に諦めないことが一番大きな力になるのかなと思う」

 球足が遅く、試合時間が長くなるクレーコートでの錦織の通算勝率は71%で、ハードコートの68・2%を上回る。体力の消耗は激しくなるが、赤土は最も安定した成績を残せるコートと言える。「もちろん疲れているが多分、大丈夫」。力強く言い切り、次を見据えた。

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