清水希容 女王返り咲きへ、呼吸音が難題に…高い音漏れれば減点「ショック」
20年東京五輪出場を目指す空手女子形の元世界女王の清水希容(25)=ミキハウス=ら日本代表が10日、プレミアリーグ上海大会を終え、羽田空港に帰国した。清水は昨年の世界選手権決勝で敗れたサンドラ・サンチェス(スペイン)に僅差で屈し、2位に終わった。「納得はしてないです。結果として優勝ではないので。手応えはあるけど、結果に繋がっていない」と、悔しさを噛みしめた。
完全な2強状態となっている女子形。今年に入り、すべての大会で決勝で戦い、清水はサンドラに2勝4敗と負けが先行している。今大会は0・20点差で惜敗。最大の要因は採点競技ならではの難しさがあるものだった。「審判の方の判断を伝え聞いたんですけど、技術面では上だと言っていただいてる。減点されているのは“息吹”の部分みたいで。それが敗因になっているのはショックではあるんですけど」。
技を繰り出し、息を吐き出す際に、清水は高い音が出ているという。「それが0・2点減点されていた。日本選手に対する“息吹”は過敏に見られている」。大技とともに繰り出せば、“力強さ”として見られるが、特に素早く細かい動きが求められる清水の流派は、呼吸の調整が難しいという。清水は昨年の世界選手権の時にも指摘され、改善に取り組んできたが、それでも印象を拭い切れていない。「(審判に)印象として入ってしまっている。他の人以上に治さないと減点されてしまう」と、神妙な面持ちで受け止めた。
7月のアジア選手権(ウズベキスタン)を経て、9月のプレミアリーグ東京大会(日本武道館)で再びライバルと対戦予定。「五輪1年前に気付けたのは良かった。技術を見てもらうためにも、治したい」。再戦の時までしっかり息を整える。
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