16歳・望月慎太郎 錦織超え快挙V 歴史作った!4大大会Jr.日本男子単で初
「テニス・ウィンブルドン・ジュニア選手権・決勝」(14日、ロンドン)
男子シングルス決勝は第8シードの望月慎太郎(16)=Team YUKA=がカルロス・ヒメノバレロ(スペイン)を6-3、6-2で下し、四大大会ジュニアの同種目で日本勢初優勝を果たした。四大大会ジュニアでは1969年の全仏オープンとウィンブルドンの女子シングルスで沢松和子が優勝して以来、日本勢では50年ぶり2人目のタイトル獲得となった。
四大大会ジュニアの男子シングルスで、日本選手として初めて立った決勝の大舞台で望月が歴史に名を刻んだ。最後はバックハンドで決着をつけた16歳のホープは、力強いガッツポーズで喜びを表現。「快挙という実感はない。まず勝てたことが自分にとっては成長」と胸を張った。
第1セットはリターンがさえ、ベースラインの攻防で優位に立って4度ブレークに成功した。第2セットは4度のブレークのピンチをしのぎ「キープできたことが良かった」。持ち前のフットワークと粘り強さで主導権を握り、絶妙なドロップショットなども決めて押し切った。
6月に英国で行われた前哨戦で優勝し「もう芝でも戦えるという自信になった」と、慣れないコートにも順応した。
歴代のウィンブルドンのジュニア男子シングルス優勝者には四大大会通算11勝のビョルン・ボルグや同6勝のステファン・エドベリ(ともにスウェーデン)、さらに歴代最多優勝回数を誇るロジャー・フェデラー(スイス)ら伝説の選手が名を連ねる。
望月は川崎市出身で3歳からテニスを開始。中学1年から錦織圭(日清食品)らを輩出した米フロリダ州のIMGアカデミーで腕を磨く。全仏オープンで4強入りした175センチのホープが海外での武者修行の成果を発揮し、「自分のやることに集中してあまり気を取られずにプレーできた」。大物ぶりを発揮し、錦織も果たせなかった快挙を成し遂げた。