陸連失態…現場の意見届けず 五輪マラソン東京希望も内部で足並みそろわず
日本陸上連盟の強化委員会は5日、都内で東京五輪マラソン、競歩会場の札幌移転が決定したことを受けて会見した。マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)設立などに尽力した瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(63)らが国際オリンピック委員会(IOC)のトマス・バッハ会長による強行決定を批判した一方で、日本陸連内では強化委が集約していた選手、監督などの現場の意見が、陸連内部の認識のずれによって調整委に届けられていなかったことが判明した。
結論は覆らなかったかもしれない。それでも人事を尽くしてほしかった。札幌移転が正式決定したIOC調整委員会。日本陸連の強化委は選手の声を届けるために意見集約を行ったが、陸連内での足並みがそろわず。会議の場に届けられていなかったことが判明した。
“アスリートファースト”の観点からいえば、最も参考にされるべきであるのは日本の選手たちの声だったはず。瀬古リーダーは「意見集約して、事務局に提出した」と説明。河野ディレクターも「どう使われたかは分からない。当然、調整委に提出されるものと思っていた」と、話した。現場は東京開催を希望していたという。
ただ、風間事務局長は「調整委に出すためとは認識していない。誤解があった」と釈明。意見は日本陸連の横川会長へ届けたとしたが、それでは日本陸連内で止まっていたことになる。調整委には陸連からの出席はなかったが、統括組織であるJOCの山下泰裕会長は出席していた。なんらかの形で働き掛けはできなかったか…。
先月16日のIOCバッハ会長の発表からこの日まで、日本陸連が立場を表明することはなかった。会見でも麻場強化委員長が「今日は強化委としての会見」と強調するなど陸連内でも温度差があったのは間違いない。風間事務局長は「反省もあるがIOCは我々より大きな考えで決定している。それに準じていくのが我々の立場」と説明したが、河野ディレクターは「(現場の声が)届いてなかったなら、無念」と、やりきれない思いを吐露した。肝心な場面で一枚岩になれず、選手の声が届くことはなかった。
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