米国五輪委も五輪延期要請 最大の金メダル大国 競技団体、アスリート反発で方針転換

 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、23日、国際オリンピック委員会(IOC)と組織委員会が東京五輪の延期を含めた検討に入った。全米オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)は同日(日本時間24日)、公式ホームページで先週行ったアスリートへのアンケート結果に伴う声明を発表し、延期を要請した。

 USOPCは先週土曜にアスリートとのテレビ会議を行い、東京五輪についてのアンケート調査を実施。7割の選手が延期を求めていた。声明では「誠実な意見を共有してくれた1780人のチームUSAアスリートに感謝する」とし「この幅広いアスリートの反応からの最も重要な結論は、現在の重大な健康上の懸念が夏の終わりまでに緩和されたとしても、練習環境、ドーピング管理、出場権プロセスの大きな混乱は満足のいく方法で解決できない」と、年内の開催は難しいとの見方を示した。その上で「延期への道が最も有望であり、IOCはすべての競技者にとって安全で公正な条件の下で大会を実施できるよう必要なすべての措置を講じることを推奨する」と、延期を求めた。

 USOPCは17日にIOCが各NOCとのテレビ会議で通常開催の方針を確認した際に、IOCに賛同する姿勢を見せていたが、直後に2大主要団体である全米水泳連盟と全米陸上連盟が延期を求める声明を発表。アスリートからも次々と反発が起こり、方針転換を余儀なくされた。

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