福島での野球ソフトも無観客 チケット再抽選後に暗転 組織委謝罪「大変申し訳ない」
東京五輪・パラリンピック組織委員会は10日、福島あづま球場で開催される予定だった野球・ソフトボールについて、無観客にすることを発表した。福島県側から「新型コロナウイルス感染症の状況悪化と関係自治体における対応の変化を総合的に勘案して、県内の競技全セッションを無観客で開催することにした」と連絡があったという。
組織委は五輪期間中の新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言発出を受け、8日のIOCなどとの5者協議で東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県の1都3県の無観客を決定。福島、北海道、宮城、茨城、静岡については有観客とすることを決めた。
しかし、9日になり、北海道が観客の首都圏との往来を懸念し、急転札幌ドームでのサッカーの無観客を決定。組織委は「宮城県、茨城県(学校連携観戦のみ)、静岡県については有観客に変わりはありません」とし、この日改めて各自治体の意思も確認したという。福島も続いたことで、有観客となっている宮城、茨城、静岡も雪崩式に無観客となる可能性が出てきた。
組織委は有観客で「収容人員の50%、1万人まで」を超える会場について、10日未明にチケット再抽選の結果を発表。福島での21日のソフトボール開幕戦、28日の野球の開幕戦も再抽選が行われたばかりだった。
組織委の高谷スポークスパーソンは「本当に楽しみにしてくださっていた1番のファンの皆さまの期待に応えられず、非常に残念。チケット再抽選直後にこのような連絡となってしまったことは大変申し訳なく思います」と、謝罪した。
これで大会全体の750セッションのうち、無観客は724セッションで、有観客は3・5%にあたるわずか26セッションとなった。