パラ競泳・富田宇宙が日本新銀「障害負った意味がこの瞬間に」初舞台で快挙、支えに感謝
「東京パラリンピック・競泳」(26日、東京アクアティクスセンター)
男子400メートル自由形(視覚障害S11)の富田宇宙(32)=日体大院=は自身が持つ日本記録を1秒21更新する4分31秒69で銀メダルを獲得した。
初の大舞台で富田が躍動した。日本新記録での銀メダル。「たくさんの人に支えられて、自分で取ったというよりは皆さんからプレゼントをいただいた。本当に感謝しています」と声を震わせながら喜びを語った。
16歳で網膜色素変性症の診断を受け徐々に視力が低下。幼少期から水泳をしていたこともあって、12年からパラ水泳に取り組み始めた。現在の視力は明るい・暗いがわかる程度で、視覚障害の最も重いクラスに所属する。
「障害を負って思い描いていた人生とは全く違う道を歩むことになった」。そう振り返ったが銀メダル獲得に「多様性の価値とか、障害者の理解につながるパフォーマンスを見せられて、自分が障害を負った意味がこの瞬間にあったのかな」。これからも自身のパフォーマンスでさまざまなメッセージを伝えていく。