陸上・山縣亮太「結構順調に練習積めている」昨年10月に右膝手術 復帰戦設定せず24年パリ五輪に照準

 陸上男子100メートル日本記録保持者で、昨夏の東京五輪代表の山縣亮太(30)=セイコー=が30日、神奈川県横浜市内で取材に応じた。昨年10月に手術した右膝の状態について「結構順調に練習は積めている。一足飛びにできないので、どうしても時間をかけないといけない所がある。スピードは出し切ってないんですけど、今の経過としては順調」と明かした。

 筋力トレーニング時に多少の違和感はあるが、痛みはなく走りに支障はないという。「深い角度で(膝を)曲げて速い動きをすると痛みではないが違和感はある。でも陸上の走る動作でその局面はあんまりない。徐々に違和感を取っていきながら走りと並行してやっていく必要がある」と話した。

 来夏には世界選手権(ブダペスト)が開催されるが、あくまでも見据えるのは24年パリ五輪。回復を最優先に考えて、復帰試合も設定しない方針だ。「世界陸上は目指すとは思いますけど、パリ五輪を目指す中で順調な、滞りのない復帰をする。痛みや違和感なく走りきって、かつタイムを狙っていかないといけない。それが2024年につながるものであればいいなという気持ちで、2023年を過ごしていきたい」と語った。

 この日は母校の慶大・日吉キャンパスで行われた「セイコーわくわくスポーツ教室」に、デーデー・ブルーノ(セイコー)と共に参加。集まった小学3~5年生約30人にスターティングブロックの使い方や、50メートル走を一緒に走るなど笑顔で交流した。山縣は「子どもたちの反応を感じながら、こういうのに興味があるんだなと感じることができた。すごく勉強になった」。デーデーも「陸上教室は初めてで緊張したんですけど、みんな楽しんでやってくれてよかった」と白い歯を見せた。

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