綱とり貴景勝 難敵撃破で好発進なるか 初日の相手は直近2場所で連敗中の翔猿
「大相撲春場所」(12日初日・エディオンアリーナ大阪)
日本相撲協会は10日、取組編成会議を開き、2日目までの取組を決めた。先場所で優勝して綱とりに挑む大関貴景勝(26)=常盤山=は、初日に小結翔猿(追手風)、2日目は玉鷲(片男波)と顔を合わせる。横綱照ノ富士(31)=伊勢ケ浜=は4場所連続の休場が決まった。相撲協会に「両変形性膝関節症、糖尿病で3月31日までの休場を要する見込み」との診断書を提出した。十両以上の初日からの休場者は照ノ富士のみ。
勝負の場所は難敵との対戦で幕を開けることになった。貴景勝は翔猿に過去4勝3敗で、ここ2場所は連敗中。2日目は過去13勝8敗の玉鷲と対戦する。
先場所は12勝3敗で3度目の優勝。横綱昇進の機運について、佐渡ケ獄審判部長(元関脇琴ノ若)は「優勝してくれることが一番。貴景勝らしい相撲を取って優勝していけば、話が出てくるのではないか」とした。照ノ富士の休場で横綱不在となり、2場所連続で一人大関の責任も負う。同部長は相撲の内容も「見ていきたい」と注視する構えだ。
師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)によると、貴景勝の様子は「いつも通り」。隆の勝と連日15番程度の申し合いをこなし、気負いも見られないという。平常心を保って好発進を決めたい。