杉原愛子が個人総合7年ぶり3度目V、3冠も達成「うれしい」 パリ五輪補欠の経験も糧に「オン・オフ切り替えられた」

 取材に応じる杉原愛子
 取材に応じる杉原愛子
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 「体操・全日本シニア選手権」(15日、アリーナ立川立飛)

 女子が行われ、16年リオ五輪、21年東京五輪代表の杉原愛子(TRyAS)が個人総合で合計53・498点となり、7年ぶり3度目の優勝を果たした。種目別の跳馬と床運動でも1位となり、3冠となった。団体総合は鯖江高が制した。

 杉原が持ち前の明るい演技で観客を魅了した。最初の跳馬は着地をぴたりと止めて全体1位の13・966点をマーク。続く段違い平行棒は12・600点、平均台で13・566点と演技をまとめると、最後の床運動でも華やかに演技し、全体1位の13・366点を出した。観客の拍手に笑顔で手を振って応えていた。

 一般席が完売するほどの盛り上がりの中で快挙を達成。「7年ぶり3度目の優勝は全く考えていなかった。結果を耳にして単純にうれしいです。先週国スポに出て疲労感もあったけど、けがなく終われて良かった。チケットも完売してたくさんの方に見に来て頂けて感謝です」と喜んだ。

 3大会連続の五輪出場を目指したパリ五輪にはあと一歩届かず補欠となった。現地のパリには入らず、女子予選の24時間前までは事前合宿地のモナコで調整を続けた。「補欠の立場でのモチベーション維持はしんどい部分はあった」としながらも、「日本女子チームの一員としてできることはしっかり準備せなあかんから、うまくオン・オフを切り替えられたのが今後に生かせる経験だった」。2週連続での大会出場の支えにもなった。

 五輪直前には女子のエース・宮田笙子(順大)の飲酒・喫煙騒動での五輪代表辞退があったが、病気やけがでの交代ではなく、杉原の繰り上がりは認められなかった。「いろいろありましたけど、私はチェンジできる期間、登録の期間が終わっていたのは知っていたので、けがや病気じゃないから出られないんだろうなというのは知っていた」と当時の状況を説明。「出場したメンバーが大きなけがもなく、(女子団体は8位入賞で)無事に成績も取って帰ってこられてすごく誇りに思います」とうなずいた。

 今後はオフに入る予定。28年ロサンゼルス五輪は目指さない方針を示しているが、「引退時期は全く考えてない」という。「来シーズンに向けて少しずつ練習もする。動ける体をいたわりながら動ける範囲ではやりたい」とプランを語った。

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