競泳・松下知之 個人メドレー2冠達成 課題の前半200mを過去最速の1分58秒97で通過

 「競泳・日本選手権」(23日、東京アクアティクスセンター)

 今夏の世界選手権(シンガポール)代表選考会を兼ねて行われ、男子400メートル個人メドレーはパリ五輪銀メダルの松下知之(19)=東洋大=が4分8秒61で優勝した。22日の200メートルとの2冠を達成。派遣標準記録も突破し、2種目目の世界切符をつかんだ。女子50メートル自由形は池江璃花子(横浜ゴム)がV。男子1500メートル自由形は大阪・四條畷高2年の17歳、今福和志(枚方SS)が14分50秒18で泳いで11年ぶりに日本記録を更新し、代表入りも決めた。

 数字上はわずか0秒01の自己記録更新でも、確かな手応えをつかんだ。松下は400メートル個人メドレーの課題としていた前半200メートルを、過去最速の1分58秒97で通過。続く平泳ぎで力み、失速してしまったが、スタートから先頭を譲らない貫禄を見せ、優勝した。「手応え的には4分6秒台が出せる。殻を破る思い切ったレースができた」と胸を張った。

 開催100回目を迎えたメモリアル大会で、個人メドレー2冠を達成。パリ五輪でブレイクした19歳は、自信を持って初の世界選手権に挑む。立ちはだかるのは4分2秒50の世界記録を持つレオン・マルシャン(フランス)だ。

 「近づくほどすごさを実感するけど、少しずつ実力は埋まってきているのかな」と松下。2028年ロサンゼルス五輪の頂点を見据え、今夏は最大のライバルに正面から挑む。

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