真央自己ベストも3位…また成長できる
「フィギュアスケート世界選手権・最終日」(16日、カナダ・ロンドン)
女子フリーでSP6位の浅田真央(22)=中京大=が自己ベストの134・37点を出し、合計196・47点で優勝した10年以来、3季ぶりの表彰台となる銅メダルを獲得した。SP首位のキム・ヨナ(22)=韓国=が、今季世界最高の218・31点で4季ぶり2度目の優勝。村上佳菜子(18)=愛知・中京大中京高=は4位に入り、日本は上位2選手の順位合計が13以下となったため、ソチ五輪の出場枠3を獲得した。鈴木明子(27)=邦和スポーツランド=は12位に終わった。
トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は回りすぎて両足着氷となり、3回転‐3回転は2本目が跳べなかった。それでも浅田は2度、3度とうなずいた。今季取り組んできた過程に対する自分なりの評価だった。
「最初の2発は悔しかったけど、落ち着いて練習通りにやって、最後は気持ちよく終わることができた。最高の演技ではなかったけど、練習の過程は最高のものだった。やってきたことは着実に出せたと思う」。
勝負をかけたジャンプを決められなくても自己ベストを上回り、3年ぶりのメダルを手にした。2年ぶりにライバルと顔を合わせた大会。「久しぶりの再会でバンクーバーの時のようでした。キム・ヨナ選手に関する質問も多くて、いつものような心境ではなかった」。嫌でも意識させられた。
五輪王者に完敗。それでも肩を落とすことなく言った。「強いライバルがいるところでやるのは、悔しい思いをすることもあるけど、また成長できる。ミスしない演技をして、そこからどれくらい争っていけるかを試していきたい」‐。
ジャンプやスピンなど各要素の基礎点はキム・ヨナを上回った。佐藤信夫コーチは「まだまだ道半ば。伸びしろはある」と期待を寄せた。ソチ五輪まで11カ月。出場枠は最大の3を確保した。「今度は自分が出場権を手にできるように頑張りたい」。浅田が大きな手応えを胸に、次のステージに進む。