宇野 世界初の4回転フリップ成功

 「フィギュアスケート・コーセー・チームチャレンジ杯」(22日、スポケーン)

 北米・欧州・アジア3大陸対抗戦。男女のショートプログラム(SP)が行われ、宇野昌磨(18)=中京大=が国際スケート連盟の公認大会で史上初めて4回転フリップを成功させ、世界歴代2位に相当する105・74点を出した。自己ベストを12・75点も上回る宇野の活躍で、チームアジアがSP部門を制した。2位が北米、3位が欧州だった。宮原知子(関大)も自己最高を上回る73・28点と健闘。本郷理華(邦和スポーツランド)は60・43点だった。

 演技を終えると、宇野は右手を何度も突き上げた。「練習以上って、僕でも出せるんだなと思った」。2月の四大陸選手権前には「まだまだ全然です」と話していた4回転フリップを世界で初めて成功させた。

 7位だった世界選手権が終わった数週間前から、本格的に大技へ取り組んだ。現地入り後はほとんど成功していなかったが「賭けだという気持ちで臨んだ」。冒頭で勢いよく跳んで力強く着氷。これで波に乗ったのか、後半の4回転-3回転の2連続トーループ、トリプルアクセル(3回転半)も軽やかに成功させて105点台の高得点をマークした。

 「誰もできたことがないことをできたのは、すごくうれしい」と充実感をにじませながらも「まぐれだと思う。これが及第点になるように、練習から基準を上げていきたい」と表情を引き締めた。

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