祝「日本出身平成生まれ初」大関昇進!高安の軌跡をまとめてみた
数々の「平成生まれ初」の称号を手にしてきた高安が31日の番付編成会議&臨時理事会で正式に大関となった。最大の勲章「平成生まれ初の横綱」を目指す高安の軌跡を振り返ってみた。(敬称略)
公開日:2017.5.30
11年6月「平成生まれ初の幕内力士」誕生!も…扱いは宝富士と高見盛に完敗
平成生まれで初の幕内力士となった21歳の高安(鳴戸)が、勝ち越しを誓った。昨年九州場所で十両に昇進し、平成生まれ初の関取に。高安と同時に十両に昇進した平成生まれの舛ノ山(千賀ノ浦)を一歩リードしての新入幕に「目指していた地位なのでうれしい」と素直に喜んだ。十両を3場所で通過した要因を「迷いがなく思い切った相撲が取れるようになった」と説明。父の強い勧めもあって、しばらくしこ名は本名の高安のままでいく。「精神力を鍛えてまずは勝ち越しをしたい」と抱負を語った。【デイリースポーツ2011年6月28日付紙面より】
「平成生まれ初の新入幕力士誕生」―。さぞかし大きな扱いだったろうと調べてみると、同時に入幕した「マツコ・デラックス激似の宝富士と「負け越しで昇進」という44年ぶり珍事の当事者となった高見盛に押されて小さな扱いだった。
コワモテでおなじみの伊勢ヶ浜親方が「マツコ富士に改名しようか」という冗談言ったなんて記事があったら、そら仕方ないわなあ。
12年1月 やっぱり本場所は甘くない!無我夢中で横綱初挑戦も白鵬に歯が立たず
●…高安(白鵬に張り手を連発し)「夢中だったので、立ち合いと最後以外、取り口は覚えてない。勝ちたいと思ったけど、当たりを含めた全部で横綱が上回っていた」【デイリースポーツ12年1月16日付紙面より】
負けたとはいえ、横綱相手に物怖じせずにガンガン突っ張っていった高安。当時、本紙評論家だった三保ケ関親方(元大関・増位山)も「私の現役時代なら、横綱との初顔合わせは蛇ににらまれたカエルのようになってしまうもの。これが現代っ子なのだなあと感じた。高安は十分な稽古と経験を積めば、大きな飛躍が期待できる。一方的に敗れず、横綱と長い相撲を取れたことは今後の糧になるだろう。」と絶賛していた。
13年3月 “タブー”破って日馬破った!「平成生まれ初の金星」ゲット!
平成生まれの力士として史上初めて金星を手にした23歳。「ちょっと実感はわかないです。体勢は悪かったけど、あきらめなくてよかったです」。支度部屋でも表情を緩めなかった。
高安、平成生まれ初の金星 土俵際逆転
平幕の力士が横綱をかち上げるのはタブーとされる。だが「気持ちで折れたら体がついていきませんから」と遠慮はしなかった。11年11月に死去した先代鳴戸親方(元横綱隆の里)は、稽古場でも本場所同様の相撲内容を求めた。兄弟子稀勢の里の顔にも両手突きを見舞ったこともある。亡き恩師の教えを胸に金星につなげた。