“特大ブーメラン”貴公俊暴行事件で終焉近い「貴の乱」とは何だったのか

告発状提出後、春場所初日から欠勤を続け土俵外での話題を振りまいた貴乃花親方。弟子の貴公俊による暴行問題で終焉も間近な「貴の乱」を振り返ったみた。(敬称略)

公開日:2018.3.20

 職務放棄が問題となっている貴乃花親方(45)=元横綱=が17日、役員室に3日連続で入り、最短25秒で退室し、会場を後にした。15日は数分、16日は1分未満の役員室滞在だったが“記録”を更新。3日連続の“超速早退”に協会側はついに最後通告となる文書を突き付けた。
 午後2時15分に車で会場入り。弟子の貴ノ岩の取組を会場で見ることなく2時31分、帰りの車に乗り込んだ。その際、手には来る時にはなかった茶封筒が握られていた。

貴乃花親方、最後通牒も「どうでしょう」 滞在わずか25秒の“超速早退”に協会怒り  

8日目(18日)午前中に来て1時間超も…理事長来る前に帰った

 初日から欠勤問題の続く貴乃花親方はこの日、今場所最速の午前11時半過ぎに会場に到着。役員らがまだほとんど出勤していない役員室に入室。椅子に腰掛け1時間超を過ごすと、午後0時40分に退室し、迎えの車に乗り込み帰っていった。
 この日は最長時間を役員室で記録したが、八角理事長(54)=元横綱北勝海=ら役員が来る前に早退し顔は合わせなかった。

貴親方、理事長出勤前にドロン 異例の午前中来場&最長滞在も協会連絡を“無視”
貴親方、理事長出勤前にドロン 異例の午前中来場&最長滞在も協会連絡を“無視”

8日目(18日)親方が帰った後に…弟子の貴公俊が付け人に暴行!

 角界にまた暴力事件が勃発した。貴乃花部屋の新十両貴公俊(たかよしとし、20)が取組後の支度部屋で付け人に殴る蹴るの暴行を加え、流血する傷を負わせた。元横綱日馬富士の傷害事件の被害者である貴ノ岩が所属する貴乃花部屋の力士が、今度は加害者に。角界に根深くまん延する暴力がまた浮き彫りとなった。

貴ノ岩の弟弟子・貴公俊が暴力 取り組み敗れ支度部屋で殴る蹴る…付け人が流血
貴ノ岩の弟弟子・貴公俊が暴力 取り組み敗れ支度部屋で殴る蹴る…付け人が流血

 暴力被害を受け、どこよりも暴力を憎むはずの貴乃花部屋の力士が愚行だ。今場所、新十両に昇進した20歳の貴公俊が付け人を何度も殴打し流血させた。貴公俊はこの日の取組前、土俵下へと入場する時間が遅れたため、境川審判部長代理(元小結両国)から注意を受けた。付け人の連絡ミスだったもようで、これに激高し、暴行したと思われる。
 取組も負け5敗目(3勝)。目撃者によれば東の支度部屋に戻るやいなや、壁に押しつけて数発殴り、蹴りも数発加えたという。

貴ノ岩の弟弟子・貴公俊が暴力 取り組み敗れ支度部屋で殴る蹴る…付け人が流血
貴乃花親方、緊急理事会に出席し「事実を報告しました」 約10分で退席

9日目(19日)貴公俊暴行問題で10時から出勤

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