渋野、体調最悪「しんどかった」けど3打差好発進 凱旋初戦大フィーバー
「女子ゴルフ・北海道meijiカップ・第1日」(9日、札幌国際CC島松C=パー72)
女子ゴルフのAIG全英女子オープンで、日本選手として42年ぶり2人目のメジャー優勝を果たした渋野日向子(20)=RSK山陽放送=が凱旋試合の第1ラウンドを行い、2アンダーで首位と3打差の11位につけた。過密日程の疲労などで体調が万全ではない中、詰めかけた多くのギャラリーに普段通りの笑顔で応え、子供たちとハイタッチもかわし、会場を大いに沸かせた。
スマイルシンデレラが北の大地に笑顔の花を咲かせた。大観衆が息を殺し、固唾(かたず)をのんで見守った18番パー5。渋野が2メートルのバーディーパットを沈めると、割れんばかりの拍手がグリーン上に響きわたった。前半は1オーバーと苦しんだが、後半は3バーディーと盛り返し、バック9をノーボギーで駆け抜けた全英女子オープンを再現。首位に3打差と上々のスタートを切った。
メジャー勝利を果たしてからの過密日程で体調を崩し、この日の朝は「頭が痛くて、喉も痛かった」と最悪な目覚め。6番では明治アーモンドチョコレートを口にして頬を緩める場面もあったが、心身ともに厳しい状態が続いた。ハーフの間には「しんどかった」と約30分昼寝。心を奮い立たせ、フィーバーに沸く緑の芝に戻った。
後半に入ると「グリーンを外してもアプローチをしっかり寄せて」と徐々に修正。同組で黄金世代の小祝と先輩の成田から「私が歩くのが遅かったら後ろから押してくれて、ありがたかった」と気遣われ、感謝の思いを力に変えた。12番は第3打がピンに当たり6メートルを沈めてバーディー。16番では4メートルのバーディーパットを決めた。国内でもこれでオーバーパーなしが19ラウンド連続。万全ではなくとも、その実力を十分に証明した。
ラウンド後もサイン、写真撮影と息つく暇もない。だが、報道陣が待つ記者室に姿を現した20歳は満面の笑みを浮かべていた。「今までとは違う人数なので、あんなにたくさんの人に『ナイスバーディー』と言っていただいたのはうれしかった」。苦しみながらやり抜いた1日目を振り返り、子供2人とのエピソードも明かした。
「小さい子からもらった手紙にはシマウマの絵が描いてあって、小学3年生の子供からはしっかり漢字を使って『応援しています』と書いてあった。スタート前に見て癒やされてからスタートした」
42年ぶり2人目となる日本選手のメジャー制覇。日本中に感動の渦を巻き起こし、未来を担う少年少女たちにも夢と希望を与えた。「小さい子供たちが『頑張って』とか、『好きです』とか言ってくれてかわいかった」。渋野には戦う理由がある。残り2日、シンデレラストーリーは続く。
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