大島監督死去…神田うの、桂文枝ら追悼
「戦場のメリークリスマス」などで知られる映画監督の大島渚(おおしま・なぎさ)さんが15日午後3時25分、肺炎のため神奈川県藤沢市の病院で80歳で死去した。遺作「御法度」に出演した浅野忠信、神田うのら各界の著名人から追悼の声が続々とあがっている。
吉田喜重氏(映画監督)「松竹に入社し、最初に製作にかかわった映画の助監督が大島だった。生活のために映画監督になったという共通点もあり親しくなったが、互いの考え方の違いが分かり、1年ほどで疎遠になった。ただ2人がそれぞれ、商業主義に流れていた1950~60年代の映画に対して初めから批判的に見ていたことは共通している。ご冥福をお祈りします」 藤竜也(映画「愛のコリーダ」に主演)「大島さんと仕事をしたのは35年も前なのに、戸惑うほど鮮やかに、僕の記憶の中に生きています。大島さんは才能の人である以上に、愛すべき人でした。ありがとうございました、大島さん」浅野忠信(「御法度」に出演)「大島渚監督と出会えて本当によかったです。監督との仕事は、映画をつくるというより、何か生活の中に強い自由を見いだす時間のように感じました。ありがとうございました」
的場浩司(映画「御法度」に出演)「もう一度撮影現場で、大島監督の魂のこもった『用意、ハイ!』が聞ける日が来ると、心から信じていました。本当に残念でなりません」
桂文枝(テレビ番組で共演)「監督には的確なアドバイスで番組を盛り上げていただきました。普段は温厚で穏やかで、とても『愛のコリーダ』を撮られたとは思えませんでした。次々と一時代を築かれた方が、彼岸に旅立たれるのは、誠にさびしくて残念です」
神田うの(映画「御法度」に出演)「『映画を華やかにしたいから、うのちゃん是非出演してね』とお声をかけて下さり出演させて頂きました。カンヌ国際映画祭にも一緒に行かせて頂き、レッドカーペットを一緒に歩いた事も良い思い出です。チャーミングで心が広いとても優しい方でした」
崔洋一氏(映画監督)「無念の一言に尽きる。常に世界の観客や映画人に向けて、強く自分の作家的資質を表現していた。世間的には怖い映画監督というイメージがあり、たしかにそういう側面もあったが、基本的には愉快な人だった」