デイリー山根元社長葬儀に600人
神戸新聞社・デイリースポーツの山根秀夫元社長の葬儀・告別式が21日、神戸市兵庫区内の葬儀場で執り行われ、約600人が参列した。
山根元社長は1964年に神戸新聞社入社、社会部などで記者生活を送り、編集局長や販売局長を経て、97年から6年間、神戸新聞社・デイリースポーツ社社長、2003年に両社会長。震災から21年たった今月18日75歳で亡くなった。
95年1月、阪神・淡路大震災の時は編集局長で、京都新聞社の協力を得て新聞を休まず発行。新聞社間の援助協定の先駆けとなった。
葬儀は山根家と神戸新聞社の合同葬。葬儀委員長の高士薫神戸新聞社社長が、名記者ながら自慢話はせず失敗談を披露するなど、人望厚かったエピソードを紹介。震災の際に瞬時の判断が的確で「山根さんのおかげで震災を乗り越えた」と弔辞を読み上げた。
続いて、井戸敏三兵庫県知事が震災時に発行された新聞で「被災者が励まされた」としのび、社長在任中の世界新聞大会開催、支社総局の整備など功績を詳しく紹介。中高校時代の同窓の川野和雄さん(75)=兵庫県播磨町=は中学以来60年余の交流を語り「悩みや相談ごとを聞き入る懐の深さがあった」と人柄をしのんだ。